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臭気判定士の激闘

創業30年、実績90,000件以上。カルモア臭気判定士によるニオイの現場レポート。

ZEBの種類やメリットとは?対策方法や事例まで紹介

ZEBの種類やメリットとは?対策方法や事例まで紹介

 

脱炭素社会の実現に向けた動きが加速する中で、建築分野においても環境配慮が強く求められるようになってきました。特に注目を集めているのが「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」と呼ばれる建築手法です。

 

ZEBは、建物で使うエネルギーの消費を極限まで減らし、可能な限り建物自体でまかなうことを目指すもので、環境だけでなく経済面や企業価値向上にも貢献する存在として注目されています。

 

この記事では、ZEBの基本的な定義からその種類、ZEB化によるメリット・デメリット、活用できる補助金の情報まで、これからZEBを検討したいという方向けに、わかりやすく解説します。ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです。

 

ZEBとは

ZEBとは

ZEBとは「Net Zero Energy Building」の略で、建物の年間一次エネルギー消費量を限りなくゼロ、またはそれ以下にすることを目指した建物のことです。

 

省エネ性の高い設計に加え、太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用することで、建物で使うエネルギーの大部分を自ら賄えるようにします。

 

国は、ZEBを脱炭素に向けた重要な施策のひとつと位置づけており、日本においては今後の新築・改修工事においてもZEBの考え方が標準となっていく可能性があります。

 

ZEB4種類の定義

ZEB Nearly ZEB
ZEB Ready ZEB Oriented

ZEBは、削減率の達成度に応じて4つの分類があります。すべてを一気に目指す必要はなく、段階的な導入も推奨されているので、導入を考えている企業様は自社に合わせてご検討ください。

 

ZEB

ZEB

 

省エネ50%以上、一次エネルギー消費量を100%以上削減(エネルギー収支が実質ゼロまたはプラス)をクリアすることが条件です。合わせて100%以上の削減をした建物がZEB

 

Nearly ZEB

Nearly ZEB

 

一50%以上の一次エネルギー削減を達成。かつ一次エネルギー消費量を75%以上削減ということになるので創エネが25%以上必要ということになります。

 

ZEB Ready

ZEB Ready

 

創エネ設備を導入せずとも、省エネで基準一次エネルギー消費料から50%以上の削減を実現。創エネが必要ないので、再生可能エネルギーを利用しないことになります。

 

ZEB Oriented

ZEB Oriented

 

大規模建築物などに適用され、用途別に30~40%以上の削減。かつ未評価の技術を導入した建物目指すのがZEB Oriented。

 

このように、達成すべき数値は大きく異なります。施設の用途や予算、建物規模に応じて、目指すべきZEBのレベルを検討することが大切です。

 

ZEBのメリットとデメリット

ZEB化のメリット&デメリット

 

 

ZEBの導入には多くのメリットがありますが、実際に導入を検討するには、デメリットや課題面も正しく理解しておくことが大切です。どちらも押さえておきましょう。

 

ZEB化のメリット

 

1:光熱費の削減

高効率な断熱材や空調設備の導入により、冷暖房などのエネルギー使用量を大幅に削減できます。長期的に見れば、運用コストを大幅に削減することが可能です。

 

2:生産性の向上

ZEBは断熱性や通気性に優れた構造のため、室内環境が一定に保たれ、快適な空間を提供します。これにより、働く人の集中力や満足度の向上が期待できます。

 

3:温室効果ガスの削減

再生可能エネルギーの活用と省エネ設計の組み合わせにより、CO₂などの排出を大幅に抑制。これにより、環境負荷の少ない運用が実現できます。

 

4:企業価値の向上

ZEB化の取り組みは、ESG経営やSDGsに積極的に取り組んでいる企業として評価され、企業ブランドの向上にもつながります。

 

5:不動産価値の向上

将来的な建物の資産価値にも好影響を与えるとされ、賃貸や売却時の評価にも反映されやすくなります。

 

ZEB化のデメリット

 

1:初期費用がかかる

当然ながら、ZEB化には初期費用がかかります。太陽光パネルや高性能設備の導入など、初期の建築コストは通常の建物よりも高くなる傾向があります。ただし、長期的に見れば、光熱費の削減などで回収が見込まれます。

 

2:厳しい省エネ基準をクリアする必要がある

ZEBとして認証を受けるには、設計段階からエネルギー計算や設備の性能に関する厳しい要件をクリアする必要があります。また、設計の自由度が制限されるケースもあります。

 

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ZEBの補助金・助成金について

ZEB化に伴うコスト負担を軽減するためは、国の補助制度を活用することが有効です。ここでは、ZEBに関する主な補助金制度をご紹介します。

 

まず補助金の割合は延べ面積やZEBランクにより細かく分かれており、以下のような基準で補助率が決定されます。

 

延べ面積 補助率等
新築建築物 既存建築物

2,000㎡未満

『ZEB』 1/2
Nearly ZEB 1/3
ZEB Ready 対象外

『ZEB』 2/3
Nearly ZEB 1/2
ZEB Ready 対象外

2,000㎡~
10,000㎡

『ZEB』 1/2
Nearly ZEB 1/3
ZEB Ready 1/4

『ZEB』 2/3
Nearly ZEB 2/3
ZEB Ready 2/3

10,000㎡以上

『ZEB』 1/2
Nearly ZEB 1/3
ZEB Ready 1/4
ZEB Oriented 1/4

『ZEB』 2/3
Nearly ZEB 2/3
ZEB Ready 2/3
ZEB Oriented 1/2

 

※1:都道府県、指定都市、中核市及び施行時特例市を除く。 
※2:延べ面積において新築の場合10,000㎡以上、

既存の場合2,000㎡以上の建築物については民間事業者・団体等は対象外。 

※3 地方公共団体所有の補助金、および補助金制度の詳細については各執行団体のホームページをご確認下さい。
・【環境省】新築/既存建築物のZEB普及促進支援事業

・【経済産業省】(Sii)ZEB実証事業

 

引用:環境省LCCO2削減型の先導的な新築ZEB支援事業

 

これらを活用することで、コストを抑えながら省エネ&ウェルビーイング・高い生活の質に貢献し、不動産価値の向上にも繋げることができます。

【環境省】新築建築物のZEB化支援事業

新築建築物をZEBとして整備する際に、設計費や設備導入費の一部を補助する制度です。企業や自治体を中心に、多くの活用実績があります。

 

【環境省】既存建築物のZEB化支援事業

すでに使用されている建築物に対して、ZEB化を目的とした改修を行う際の費用を補助する制度です。築年数の経った施設でも、ZEB化を目指すことができます。

 

【経産省】住宅・建築物需給一体型等省エネルギー投資促進事業

住宅や非住宅問わず、省エネ・創エネ設備の導入に対して支援が行われる制度です。ZEB化の取り組みも対象となります。

 

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ZEBの補助金・助成金の取得の流れ

ここでは、ZEBの補助金・助成金の取得の流れについてまとめました。

 

ステップ1:ZEBプランナーと相談し、ZEB化の計画を策定

補助金申請には、国が登録する「ZEBプランナー」との連携が必須です。まずはZEBプランナーに相談し、対象となる建物や条件の確認を行います。設計や申請のサポートも含めて、一緒に進めてくれる存在です。

 

ステップ2:補助金の対象要件を確認し、申請書を提出

環境省や経済産業省などが実施する補助金・助成金の公募情報を確認し、要件やスケジュールに合わせて申請書類を準備します。申請内容には、エネルギー削減率やZEB達成レベルの見通し、導入設備の詳細などが必要になってきます。

 

ステップ3:採択後に設計・工事を実施

申請が無事に採択されたら、ZEBプランナーと連携しながら、具体的な設計・設備導入・施工を進めていきます。進行中も、報告書の作成や補助要件に基づいた対応が必要になります。

 

ステップ4:完了報告と補助金の受け取り

工事完了後は、成果報告書を提出し、ZEB化が要件通りに実施されたことを証明する必要があります。その後、確認が取れ次第、補助金が交付されます。

 

ZEBに関してよくあるご質問

 

Q:ZEBとZEHの違いは何ですか?

ZEBはオフィスビルや学校などの非住宅施設向け。それに対して、ZEHは主に戸建住宅を対象としたエネルギー効率化の取り組みです。いずれも、エネルギー消費を抑えながら再生可能エネルギーで補うという考え方に基づいています。

 

Q:ZEBの認証機関はどこですか?

ZEBの評価・認証は、一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)によって行われます。ZEB認証の取得には、認定を受けた「ZEBプランナー」との連携が必要不可欠です。

 

Q:ZEBの耐用年数と、年数を過ぎたらどうなるかを教えてください。

ZEBの耐用年数自体は建物の構造や設備によって異なりますが、年数が経過しても定期的に設備の点検・更新を行えば性能を維持することが可能です。また、ZEB認証の再取得などは必要ありませんが、継続的なメンテナンスが重要です。

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