オフィスでストレスを感じる原因は?対策や改善事例を紹介!
「仕事に集中できない」「オフィスにいるだけでなんとなく疲れる」、そんなお悩みの原因は、実は“オフィス環境によるストレス”かもしれません。
近年では、
職場のストレス要因が、仕事内容や人間関係だけではなく、「音」「空気環境」「空間設計」などの環境面にあることも明らかになってきています。
本記事では、オフィスで感じやすい代表的なストレスの原因を整理したうえで、改善のための具体的な対策や、実際の改善事例までをわかりやすくご紹介します。
オフィス環境の改善について検討されている方は、ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです。
オフィスでストレスを感じる主な5つの原因
オフィスで過ごす時間が長くなるほど、些細な環境要因が積み重なってストレスの原因になります。まずは、私たちが日々無意識に感じている「オフィスストレス」の代表的な要因を整理してみましょう。
電話の音や会話が気になる
オープンオフィスにありがちな課題のひとつが、周囲の「音」です。電話の着信音、打ち合わせの声、雑談などが絶えず聞こえてくると、思考が妨げられ、作業に集中できなくなってしまいます。
特に、集中力を要する作業やリモート会議中などでは、こうした
「聞きたくない音」がストレスとなり、業務効率の低下だけでなく、心理的な疲労も招く要因になります。
他者からの視線を感じる
仕切りがないオフィスレイアウトでは、
他の人の視線や動きが常に視界に入り、「見られている」ような感覚がストレスになることがあります。特に繊細な作業や考えごとをしているときは、こうした無意識下の緊張状態が集中を妨げます。
また、休憩や気分転換をしているときにさえ視線を気にしてしまい、リフレッシュがうまくできない状態に陥るケースも少なくありません。
湿度・温度が適切ではない
「オフィスが暑すぎる」「冷房が直接当たってつらい」「空気が乾燥している」など、空調の不快感も立派なストレス要因です。
適切な温湿度環境が整っていないと、体調を崩しやすくなるほか、パフォーマンスの低下、睡魔、集中力欠如といった症状が出やすくなります。
特に、季節の変わり目には調整が難しく、体温調整に個人差があることも課題となります。
室内空気質が悪化していることによる要因
二酸化炭素濃度が高くなったり、VOC(揮発性有機化合物)が蓄積している空間では、気づかないうちに空気の重さがストレスとして蓄積されている可能性も。
また、
他人の体臭や食べ物のニオイ、カビ臭などが混在していると、ニオイのストレスから「頭が重い」「だるい」といった不調を引き起こすこともあります。空気環境は、心身の健康に密接に関係しているのです。
オフィスの空間が狭すぎる
パーソナルスペースが確保されていない狭い空間では、他人との距離感が常にストレスになります。
「席が近すぎて落ち着かない」「後ろを頻繁に人が通る」といった状況があると、集中力が下がるだけでなく、職場での居心地そのものが悪くなってしまうため注意が必要です。
オフィス環境のストレスが及ぼす悪影響
環境によるストレスを放置してしまうと、働く人だけでなく、職場全体に思わぬ悪影響を及ぼします。ここでは、オフィスストレスが業務や組織にもたらすリスクについて詳しく見ていきましょう。
全体の生産性が低下
環境ストレスがある職場では、社員の集中力が途切れやすくなり、業務効率が低下します。「もう少し静かなら集中できたのに」といった小さな不満が、時間のロスや作業の質の低下を招くことも少なくありません。
社内コミュニケーションの悪化
周囲の音や視線が気になる環境では、「なるべく話しかけたくない」「必要な会話だけで済ませたい」となり、コミュニケーションがぎこちなくなります。その結果、チーム全体の連携や雰囲気に悪影響を与えることも少なくありません。
定着率や離職率が上昇
環境ストレスの蓄積は、職場への不満に直結します。「この会社は働きづらい」「長くいたくない」という印象を持たれてしまうと、社員の定着率が下がり、離職のリスクも高まってしまうかもしれません。
精神衛生の悪化にもつながる
人は、長期間ストレス環境に身を置くと、気分が落ち込みやすくなったり、モチベーションの低下につながります。ひどい場合は、心身の不調やメンタル疾患の引き金になることもあるため注意が必要です。
オフィスの環境見直しでストレスを改善する方法
ストレスを軽減するためには、まず「働きやすい空間づくり」から始めるのが効果的です。大がかりな改装でなくても、ちょっとした工夫で快適なオフィス環境は実現できます。ここでは、すぐに取り組める実践的な改善方法をご紹介します。
リラックスできるBGMを流す
オフィス内にヒーリングミュージックや自然音などのBGMを取り入れると、周囲の雑音をマスキングでき、静かな空間を演出できます。特に、音に敏感な人にとっては、耳に優しい環境がストレス緩和につながるかもしれません。
- 周囲の話し声が気にならなくなる
- 気分転換になりリフレッシュ効果につながる
- 低コストで即実践できる
観葉植物などで自然を取り入れる
グリーンのある空間は、視覚的にも精神的にもリラックス効果があります。空気浄化の効果もあるため、ストレス軽減と空気改善の両方に役立ちます。
- リラックス効果があり精神安定につながる
- 空気が清潔になり、体調改善につながる
- オフィス全体の印象がやさしくなる
パーテーションで視線が気にならないようにする
高さや素材を工夫したパーテーションを設置することで、他人の視線を遮り、パーソナルスペースを確保できます。仕切られた空間は集中力を高め、心理的安心感にもつながります。
- 「見られている感」の軽減につながる
- 集中力の持続に貢献できる
- セキュリティ面の配慮にもなる
集中スペースやカフェスペースを作る
業務に応じて使い分けられる空間を整備することで、オン・オフの切り替えがしやすくなります。集中スペースは作業効率の最大化に、カフェスペースはストレス解消とコミュニケーション促進に役立ちます。
- 目的別の空間で集中力アップ
- メンタルのリフレッシュがしやすい
- 社員同士の自然な交流も生まれやすくなる
室内空気質を改善し快適に働ける空間にする
CO₂濃度や湿度を適切に保ち、ニオイやホコリの対策を行うことで、目に見えないストレスの軽減が可能です。空気の質を整えることで、頭のスッキリ感や快適さが格段に変わってきます。
- 頭痛や眠気の軽減につながる
- 不快なニオイによるストレスを減らせる
- 感染症対策にも有効
オフィスの環境を実際に改善した事例
実際にオフィスの環境を見直し、社員のストレス軽減や快適性向上につなげている企業は少なくありません。ここでは、先進的な取り組みを行っている企業の具体的な事例をご紹介します。

2社は、健康経営や働きやすさを重視したオフィス設計の一環として、WELL認証(健康に配慮した建築物の国際認証)を取得。空調・音環境・照明・動線・香りなど、あらゆる観点で従業員の健康と快適さを高める仕掛けを導入しています。
具体的には、集中ゾーンやリラックススペースを明確に分け、空気清浄やCO₂濃度の調整も常時モニタリング。また、音環境に関しても、音の遮断と心地よいBGMを両立させる工夫がなされています。社員が過ごしたくなる空間をつくることが、生産性や企業イメージの向上にもつながる好事例です。
【KOKUYO】座席配置やパーテーションを導入した事例
文房具やオフィス家具で有名なKOKUYOでは、周囲の視線や音を遮断し、1人で作業に没頭するためのスペース「集中ブース」を提供しています。
例えば、オフィスを集中ゾーンと交流ゾーンに分けることで、用途に応じたストレスの軽減を実現したり、天井から吊るすグリーンや吸音材を導入することで、開放感は保ちつつも落ち着いた環境を実現。
このように、働く人が自然とリラックスできる空間を目指した設計は、多くの企業にとって参考になる取り組みです。
オフィスのストレスに関するよくある質問
最後に、オフィスでのストレス対策に関してよく寄せられる質問にお答えします。環境づくりに迷ったときのヒントとしてご活用ください。
まとめ
オフィスのストレスは、個人のメンタルだけでなく、チームの生産性・定着率・企業の信頼性にも大きく影響します。「仕方ない」と我慢するのではなく、音や空気、視線など、少しの工夫で驚くほど改善されることもあります。
特に、実際にWELL認証を取得した企業やオフィス設計に力を入れている事例からは、「働く空間づくり」こそが企業競争力に直結するという学びが得られます。
「室内空気質」「ニオイ」「集中できる環境づくり」でお悩みの際は、ぜひカルモアにご相談ください。空気環境のプロとして、最適なご提案をさせていただきます。
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