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臭気判定士の激闘

創業30年、実績90,000件以上。カルモア臭気判定士によるニオイの現場レポート。

厨房排気臭の考え方と時代背景について

冬もいよいよ終わりを告げる花粉症の時期がやってきました。臭気判定士の大敵である為、日々花粉対策に努めるキミヒロです。

期末が近づき、建築業界も佳境になり、かなり忙しい状況に追い込まれている為、ブログの更新が少し遅くなってしまいましたね。すいません。

今回は事例ではなく、昨今の臭気対策について話してみようと思います。

全国各地で行われている再開発により、日本は一気に高層ビル・大型商業施設が出来ました。それに伴い、臭気苦情の実態やケースも変わってきています。

ここ数年では、特に厨房排気臭の苦情が一番多く、施主様たちの頭を悩ませております。

しかし何故最近厨房排気臭の苦情と問い合わせが増えたのか考えたことありますでしょうか?

答えは、一つ!。においという目に見えないものに対する認識がまだ甘いからです。

そもそも現状の建物でも厨房排気用の脱臭装置を設置しているところは沢山あります。それなのに苦情が出てしまう。何故?

設計が悪い?、建築構造が悪い?、脱臭メーカーが悪い?、いいえ!認識が甘い故に、脱臭装置の設計や選定、設置箇所や周辺環境まで広い視野と深い知識を持って対策を取っているところが少ないからです。

そして、同時にこういった設備は生産性が無い為、お客様もコストをかけたくない事もあります。しかし苦情が出ると困るのはコストを絞ったお客様です。その為、カルモアは設備を売るだけではなく、そのような苦情が出ないように設計する方法、考え方を施主から設計会社、建築会社に広め歩いております。

例えば、都内のある施設においての話をします。このビルはあるメーカーの脱臭装置を入れてました。いくつかある脱臭装置から一番コストが安かったのを理由にです。そして、設計上は排気口において臭気濃度規制値もクリアするよう保証をとらせました。その為、何か問題が起きてもビル側としては大丈夫と思いました。

そしてビルがオープンした当日、

……苦情が発生しました。

何故だろう?とお客様も設計会社も建築業者も脱臭装置メーカーも思ったそうです。

調査をしたところ、苦情が発生しているのは隣の建物の3階テラスでした。ここは気流が溜まりやすいような囲い地となっておりました。しかし、脱臭装置は正常に保証している範囲内で排気しており、臭気濃度規制値もクリアしていました。

従ってビル側も最初は突っぱねていました。その結果、苦情は行政にあがり、本格調査が始まりました。

一方でカルモアの方にも過去付き合いのある方から連絡があり、助けてくれんか?と連絡が入りました。そこで出動して調べてみました。

結果は、

?排気口の設定値が規制値通りになっていただけで、周辺環境の事が全く検討に入っていない。

?排気口近くにすぐビルがあり、排気された臭気が滞留しやすい環境が出来ていた。

もうこの2点もあれば話は早いです。完全に建築時における脱臭対策設計での考え方が甘いということでした。設計会社は最初カルモアの脱臭装置をスペックしていたが、建築段階でコスト等の問題もあり、結局他のに変わった為、それを認可した施主が悪いと糾弾。施主はそれを上げてきた設計、建築が悪いと反撃。こうなったらあとはドロドロになるだけです。

そこで行政が調査した結果が到着。内容は何らかの対策をとらないと悪臭防止法はクリアしているが迷惑防止条例による指導が入りますよという最後通告!。

そこでビル側は脱臭装置メーカーに相談したが、メーカーは自分たちは保証をクリアしているから知らんと逃げてしまったそうです。それに怒ったビル側は第3者機関に再測定を依頼(当初は脱臭装置メーカーが測定を実施していった為)。すると保証をクリア出来ていないという測定結果が…

そうです。さらにドロドロになってしまいました…。

こうなったら後は責任の押し付け合いです。結局最後はビルの施主が責任をとることになり、新たな対策を実施せざる得なくなりました。そして、ビルの施主は今後同じ設計会社や建築業者、脱臭装置メーカーを使用しないと決めたとの事です。

そこで、もしカルモアのマグセライド脱臭装置を付けていたらと考えてみました。

まず、厨房排気の臭気濃度の設定は周辺の建築物や排気される場所によって変更します。そしてその数値の保証もします。次に、何故その数値にしたかの根拠を設計会社、建築会社、施主に御説明します。そうすることで誰もが安心して使える装置になります。もちろん費用ありきですが、カルモアはそこまで全体を見て設計するので少し高いのはコンサルタント料と見ていただけたら助かります。細かくはノウハウになるのでお伝えできませんが、結果として、苦情ゼロの実績が生まれているのです。

以上、長々と書いてしまいましたが、昨今の厨房排気臭の問題は、密接した都市型開発により、非常に難しく複雑になってきました。そんな中でもカルモアは常に最前線に立ち、見えないにおいを研究しております。その為、その時代にあった設計と対策が出来るのです。

今後も更に再開発もあり、更に密接型の都市環境が生まれてきます。その為、臭気対策という世界がもっと表に出て重要視されるよう日々カルモアは努力していきたいと思います。

では今日も花粉と戦いながら臭気判定士の嗅覚を
持って苦情解決に行って参ります。

 

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