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臭気判定士の激闘

創業30年、実績90,000件以上。カルモア臭気判定士によるニオイの現場レポート。

【中国】消臭剤導入決定 / タイヤ工場の苦情対策

最終更新日 2022.07.05

この記事にご訪問頂き誠にありがとうございます。

株式会社カルモア海外市場開拓部臭気判定士の大道です。

 

海外への出張が出来なくなって早1年。

東京から各国の臭気対策をサポートすることに慣れてきました。

 

さて本題です。

 

 

タイヤ工場 / 2020年度3件目の新規顧客

2020年12月末、某タイヤ工場より弊社カルモア上海へ、苦情対策依頼が舞い込みました。

カルモア上海のスタッフは、早速現地に入り試験を実施しました。

写真のように、煙突にアルミのフレキシブルダクトを装着します。

 

アジア各国の煙突を見てきましたが、どの煙突にも*フランジがあります。

そのフランジ部分にアルミのフレキシブルダクトを装着し、苦情発生原因となる臭気を試験機に引き込みます。(*配管のつなぎ目から、液体や気体の漏れを防止するための補完部材)

 

この四角い箱(反応チャンバー)の中には、消臭剤の噴霧ノズルが設置されています。

反応チャンバーの2次側で、対象臭気の反応を試験で確認します。

 

何事も”百聞は一見に如かず”です。消臭剤の効果についても、実際、お客様に効果をご確認頂きます。

試験においてゴム工場やタイヤ工場で、多くの販売実績を持つマスキング消臭剤を使用し、お客様に効果を認めて頂くことが出来ました。

 

2021年1月25日、現場に入って約一ヵ月後、対象の煙突に噴霧ノズルを設置しました。

 

噴霧ノズルの1次側に噴霧システムがあります。この噴霧システムは”カルモア上海”が製作しております。

 

この動画内では、今回、現場の噴霧ノズルではない、”一流体噴霧ノズル”を用い、ダクト内で消臭剤を噴霧しています。

 

対策依頼を頂いてわずか一か月で製品の導入となります。コロナ禍とは思えないスピードです。

本年度に関しては、スピード受注として上海衣類工場の現場で同様のケースがありました。

 

過去記事”【最速受注!】中国/上海/消臭剤/衣類成形工場排気臭対策/スピード導入”

これが中国のスピード感です。とにかく判断が早いです。

本年度は、中国において3件目のタイヤ工場の対策実施となりました。

 

中国をはじめ多くのアジアの国々では、まだ多くの人々が工場の臭気問題で苦しんでおります。

工場の臭気苦情を解決することは、SDGsに通じる世界の共通認識です。

過去記事”【SDGs】持続可能な働く場所と住みやすい街づくりに貢献せよ!”

我々カルモアの製品がその解決の一助となれるように、今後もどう貢献できるか考える必要があります。

 

カルモアのマスキング剤 について

(1)何年前から

カルモアのマスキング剤「カルフラ」は、現時点か約5年前にタイの現場用に開発された薬品です。

当時、塗装乾燥炉の排気臭気については、マイクロゲルを使用して対策を行っておりました。

臭気濃度低減は確認できたのですが、どうしても工場周辺で焦げ臭が残ってしまうという状況でした。

(2)現場の方の意見に応える

消臭剤マイクロゲルの噴霧量を増やすことで、脱臭性能を高めることは可能です。しかしダクト壁面への消臭剤希釈液の液滴化問題や、ランニングコストの問題で、この選択肢は排除せざるを得ない状況でした。そんなときに「現場ご担当者の方が、(悪臭の上に)良い香りを被せてみたらどうでしょうか」との意見がありました。
八方塞がり状態だったので、とりあえず、直ぐにぺリングの良い香りのする薬品を開発しました。

 

 (3)苦情が無くなる!?

私自身、悪臭に香りをつけたら、その臭気で工場周辺から苦情が出るという固定観念があったので、

きっと失敗するだろうと思って現地でトライアルをしたところ、なんと苦情がなくなりました。

(4)低コストで苦情対策を実現する可能性

実際に苦情を解決して、コスト試算をしたところ、マスキング剤は4000倍希釈で運用可能なので、

コスト面でもパフォーマンス力があります。   

 

 

カルモアのマスキング消臭剤、可能性あり

 弊社マスキング消臭剤に関しては、

消臭剤マイクロゲルと併用することで臭気濃度を削減できている可能性が見えてきました。

マスキング消臭剤なので、試験時に弊社では臭気濃度測定をしてきませんでした。

 

なぜならば、マスキング消臭剤とは、悪臭にそれ以上に強い良い匂いを付加する為、

マスキング消臭剤添加後は臭気濃度を高くすると考えていたからです。

 

しかしながら、

ここ最近、ゴム臭気に対して弊社の各代理店を通じて試験をしたところ、臭気濃度が低減していることが分かってきました。

 

これは驚きでした!

固定観念が破壊されました。

 

そしてこの効能を生み出すための手順として、まず消臭剤マイクロゲルを噴霧し、その後で”マスキング消臭剤”を噴霧した手順をもって効果が出るということも驚きでした。

こんなうまい話が合っていいのか…

 

憶測の域を超えませんが、嗅覚の特性にある”相殺作用”が発生し、臭気濃度が低減している可能性が考えられます。今後も研究を重ねていきたいと思います。

 

 ユーザー満足度の高い対策案を作るために

ニオイ対策というニッチなビジネスにいると、自分自身の専門性が高まり、その高まりが逆に視野を狭くしてしまうことがあります。 

我々の目指すべきところは、苦情を解決し当たり前の生活を人々に取り戻すこと、そして

お客様が安心して自社製品を市場に供給できるようにすることです。

 

そのために何ができるかを、これからも考え続けていかなければなりませんね。

この作業は永遠に完成しないサグラダファミリアを作っているようなものかもしれません。

 

 

株式会社カルモア海外市場開拓部リーダー 大道友也(臭気判定士)
お急ぎの方はこちらへ! 直通電話:090-3203-5722
社歴10年。ニオイ関連の仕事と合わせてロードバイク製品の事業も展開中。

 

 海外の臭気対策でお悩みの方、お気軽にお電話ください。

 

海外対応や事例について詳しく見る

 

※参考ページ:工場の臭気対策支援(臭気測定・脱臭装置選定・苦情解決など)

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