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臭気判定士の誇りある仕事

2006.08.23

臭気判定士になって最も良かったと思えた瞬間は何ですかと、メールで質問が来た。

何だろうと考えると、色々と浮かぶけれども、やはりこの仕事が一番だったと思う。

ちょうど自分の29歳の誕生日に掛かってきた1本の電話からこの仕事は始まった。

三菱重工業長崎造船所の豪華客船火災事故である。

あの時、焼け落ちた船体を復旧しなければならなくなり、カビの問題、焦げ臭の問題、ダイオキシンの問題などが山積みの状態で、相談があったのである。

「急を要する」

その声に僕は長崎へ向かい、そこで燃えた「王女」を目の当たりにした。

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僕は釣りが趣味で、自分で小さいながらもボートを持っている。

そんな僕にとって一つのあこがれが豪華クルーザーでの世界旅行なのだが、その豪華クルーザー、黒く焦げたプリンセスの姿から火災の凄まじさがわかり、思わず膝がすくんだのを今でも覚えている。

60000m2にもなる広大な広さの汚染を把握し、対策を検討して実行しなければならない工事は、三菱重工業の屈強な造船マンでも経験がなかった。

しかし、現場に行き、状況を確認して、改めて感じたことは、

この仕事は世界でも自分にしかできない。

ということであった。

うぬぼれでもなんでもなく、事実としてそう考えるしかなかったのである。

 

 

1ヶ月後、僕は長崎にいた。

復旧工事の汚染除去の司令塔として、現場に出向き、24時間ぶっ続けで行われる工事に必死で陣頭指揮を執った。

臭気を分析し、カビを培養し、汚染度の把握、対策の必要性を検討。

臭気を除去し、カビを除菌し、汚染が無くなるまでの過程を管理。

書けば簡単だが、実際は半年かかるほどの大作業だった。

 

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環境分析風景

 

臭気判定士の激闘-未設定

コンサルチームの面々。

 

 

復旧段階が終わり、艤装工事が始まってようやく造船の通常工事に戻る頃、僕たちは長崎を後にした。

そして、6ヶ月後、再び長崎を訪れ、プリンセスに再会した。

真っ白になったプリンセスを見送る時、自分の中で生涯忘れない誇りと充実感が体中を駆けめぐったのである。

長崎新聞社のサイトにその様子が書いてあった。

復旧段階で語られる「臭気判定士」こそ自分のことである。

「王女」よみがえる=造船マン 苦闘20カ月=

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