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【WELL認証】とは?取得メリットから認証を受ける方法まで解説!

【WELL認証】とは?取得メリットから認証を受ける方法まで解説!

 

「近頃WELL認証って聞くけれど、実際のところどんな認証なの?」

「WELL認証取得で生産性向上や人材定着に効果があるって本当?」

 

上記のようにお悩みではありませんか?昨今、企業に求められるものが多様化していることもあり、新しい概念を取り入れる必要に駆られることも多いと思います。

 

しかし、日々忙しく仕事に追われている状態で「早めに取り入れた方が良い」といわれているだけのものに、時間を割く暇がないことも事実です。

 

そこで本記事では、WELL認証とは何か、認証の基準から、なぜ必要とされているのかまで分かりやすく解説します。

 

「WELL認証って結局なぜ必要なの…?」と気になっているのであれば、ぜひ最後までご参考にしてください。

【WELL認証】とは何か?

そもそもWELL認証とは何なのかといった点について、以下3つの点から見ていきましょう。それぞれ詳しく解説していきます。

WELL認証の評価基準や定義

  1. 健康に配慮した建物を評価して認証する制度
  2. WELL認証の4つの種類
  3. WELL認証における2つの評価基準

健康に配慮した建物を評価して認証する制度

 

WELL認証の発足理由

  • 人は生涯の90%を建築空間で過ごす
  • 企業の運営コストの90%が人件費、10%が物
  • オフィス空間をウェルビーイング視点で客観的に評価
  • 健康的側面の評価が不動産価値の評価にも

 

といった理由から2014年にWELL認証(WELL Building Standard)制度が発足。「建物内に過ごす人の健康面や快適性を評価する認証制度」ができました。

 

オフィスでは効率的なスペースの使い方や、生産性を向上させる仕組みなどの他に、その場を利用する人のウェルネス(※)に注目している点が大きな特徴といえるでしょう。

 

WELL認証プロジェクト登録件数

もともとはアメリカに本拠を置く「Delos社」が、2014年に提唱した概念であり評価システム。2024年2月26日現在の累計認証件数は1329件(48ヵ国)が登録されており、日本でも2024年2月までに150件が登録されています。

 

ウェルネス・ウェルビーイングなど語感が似た言葉が多くあるため混同されがちですが、WELL認証は「従業員が心身、そして社会的に良好な状態が保てる空間」であるかを評価・認証するシステムとなっています。

※単純に病気をしていないなど、健康であるだけではなく人生をよりよく生きようとする生活態度全般を指す言葉。

 

WELL認証における2つの評価基準

WELL認証には、以下2つの種類があります。それぞれ簡単に見ていきましょう。

 

WELL Building Standard v2 WELL認証のもともとの指標となる2014年に発表されたv1を、更に時代に合わせてバージョンアップ。2020年に発表されたものであり、人の健康とウェルビーイングを計る指標となります。

 

WELL Building Standard v2で評価されるのは、以下10個のコンセプトです。

WELL Building Standard v2で評価されるコンセプト

 

コンセプト 詳細 必須項目 加点項目

空気

空気質や喫煙の有無・空気の循環性能など

1. 空気質
2. 禁煙環境
3. 換気の設計
4. 建設段階の汚染管理

5. 空気質の向上
6. 換気の設計の強化
7. 開閉可能な窓
8. 空気質の
モニタリングと啓発
9. 汚染侵入管理

10. 燃焼の最小化
11. 発生源分離
12. 空気ろ過
13. 給気の強化
14. 微生物やカビの抑制


水質・基本的な水の管理環境など

1. 水質
2. 飲料水の水質
3. 基本的な水質管理

4. 水質の向上
5. 飲料水の水質管理
6. 飲料水摂取の促進

7. 湿気の管理
8. 衛生に対するサポート
9β. 敷地内の非飲用水再利用

食物

果物や野菜の栄養における透明性

1. 果物と野菜
2. 栄養の透明性

3.精製成分
4. 食品広告
5. 人工的な原材料
6. 一人前の分量
7. 栄養教育
8. 心豊かな食卓

9. 特別食
10. 食品の準備
11. 責任ある食品調達
12. 食品生産
13. 地元の食品環境
14β. レッドミートと加工肉

光暴露・ビジュアル照明デザイン

1. 光暴露
2. ビジュアル照明デザイン

3. サーカディアン照明デザイン
4. 人工照明のグレア制御
5. 昼光の設計戦略
6. 昼光のシミュレーション

7. 視覚的バランス
8. 人工照明の質
9. 入居者による照明制御

運動

回遊性など人間工学に基づいたワークステーションのデザイン

1. アクティブな建物とコミュニティ
2. 人間工学に配慮したワークステーションのデザイン

3. 移動空間のネットワーク
4. アクティブ通勤のための施設
5. 敷地の計画と選択
6. 運動の機会
7. アクティブな家具8. 運動スペースと器具
9. 運動の促進
10. 自己モニタリング
11β. 人間工学のプログラム

温熱快適性

温熱性能・湿度管理など

1. 温熱性能

2. 温熱快適性の検証
3. 温度ゾーニング
4. 個別の温度制御
5. 輻射による温熱快適性

6. 温熱快適性モニタリング
7. 湿度制御
8β. さらなる開閉可能な窓
9β. 屋外の温熱快適性

 

音響マッピングの管理

1. 音響マッピング

2. 最大騒音レベル
3. 遮音壁
4. 残響時間
5. 吸音性能のある仕上げ

6. 最低限の暗騒音
7β. 衝撃音の管理
8β. 音響機器の強化
9β. 聴覚健康保全

材料

建築物に使われている材料が適しているか 

1.材料の制限
2. 室内の有害材料の管理
3. クロム銅ヒ素系木材防腐剤と鉛の管理

4. 敷地の浄化
5. さらなる材料の制限
6. 揮発性化合物の制限
7. 材料の透明性
8. 材料の最適化

9. 廃棄物の管理
10. 有害生物管理と殺虫剤使用
11. 清掃用品と清掃手順
12β. 接触の削減

こころ

メンタルヘルスへの配慮

1.メンタルヘルスの促進
2. 自然と場

3. メンタルヘルスサービス
4. メンタルヘルスに関する教育
5. ストレス管理
6. 回復の機会
7. 回復のためのスペース

8. 回復プログラム
9. さらなる自然へのアクセス
10. 喫煙の中止
11. 薬物使用に関するサービス

コミュニティ

健康とウェルネスの促進、入居者調査など 

1. 健康とウェルネスの促進
2. 統合的なデザイン
3. 緊急時のための準備
4. 入居者調査

5. さらなる入居者調査
6. 保健サービスと給付
7. 健康とウェルネスのさらなる促進
8. 新生児の両親に対する支援
9. 新生児の母親に対する支援
10. 家族支援
11. 市民参加

12. 多様性と包摂
13. アクセシビリティとユニバーサルデザイン
14. 緊急時の対応機器
15β. 緊急時のリジリエンス
16β. アフォーダブルな住居
17β. 責任ある労働力の実践
18β. DV被害者の支援

Innovation
イノベーション

 

1. WELLのイノベーション
2. WELL APの参加
3. WELL教育

1. WELLのイノベーション
2. WELL APの参加
3. WELL教育

 

これらに併せて、WELLへのイノベーションがあるかなども見られます。「WELL Building Standard v2」は、スタンダードなWELL認証に必要とされる指標となります。

 

WELL Health-Safety Rating

 

一方、WELL Health-Safety Ratingは、感染症を始めとした緊急事態への備えに対する第三者評価になります。文字通り、建物・施設内の安全性を担保できるとして、2020年のコロナ禍以降、国内でも急速に普及が進んでいます。

 

安全評価で見られる点は以下の通りです。

 

WELL Health-Safety Ratingで評価されるコンセプト
  • 空気質や喫煙の有無・空気の循環性能など
  • 清掃および消毒手順
  • 緊急事態準備プログラム
  • 医療サービスリソース
  • 大気と水質管理
  • ステークホルダーエンゲージメントとコミュニケーション

評価の対象範囲が緊急時のみとなる点、実地調査がなく書類審査のみである点など、WELL Building Standard v2より、比較的取得しやすい点も普及が急速に進んだ理由の一つといえるでしょう。

 

WELL認証における4つのランク

 

WELL認証

 

WELL認証には4つのランクがあり、上記で紹介した評価基準のそれぞれにどれだけ加点されたかによってランクが異なります。以下、ランクに必要なポイントを見てみましょう。

 

WELL認証の4つのランク定義
  • プラチナ:80ポイント以上
  • ゴールド:60~79ポイント
  • シルバー:50~59ポイント
  • ブロンズ:40~49ポイント

評価対象になるコンセプトは10個+1個(イノベーション)になるため、単純に考えれば、1コンセプト10点で110点満点と考えがちです。

 

しかし、WELL認証における加点は少し複雑になっており、各コンセプトの下に中項目である「Feature」、その下に小項目である「Part」に分けられた要件もあるため、全ての項目をパーフェクトに満たすと193点になります。

 

実際にどのランクになるのか・認証が通るかは、更に満たすべき条件があるためより複雑になります。ここでは、WELL認証にはランクがあるという点だけ把握しておきましょう。

 

【WELL認証とLEED認証の違い】

LEED認証

 

建築・空間への評価システムといえば、WELL認証のほかに「LEED認証」と呼ばれる指標も存在します。LEED認証が主に評価するのは、いかに省エネルギーであるのか、立地や資源・交通など環境への配慮。

 

出典:一般社団法人グリーンビルディングジャパン「LEED とは」

 

大きな目線でいえば、WELL認証が「人」を軸にすることと異なり、LEED認証は「建築・都市の環境」を軸にするといえるでしょう。LEED認証自体も、省エネルギー・サスティナブルが注目される昨今大切な指標の一つです。併せて概要だけでも確認しておくと良いですね。

 

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WELL認証が注目されている背景

 

WELL認証が注目されだした背景として、2006年に発表された責任投資原則※(PRI)が挙げられるケースが多いでしょう。PRI施行による、環境や社会、企業への投資機運が高まったことで「人的資源」の価値が上方修正されたのです。

 

端的にいえば、現在ではすでに当たり前ともいえる「人材を資本」と捉える考え方が浸透したことで、企業も従業員のウェルビーイング向上を意識せざるを得なくなりました。

 

WELL認証が注目されている理由

引用元:経済産業省(健康経営の推進について)

 

実際に、健康経営への1ドルの投資に対するリターンが3ドルというデータ。2023年度の健康経営銘柄に選定された企業の平均株価は、TOPIXを上回る推移となっており、企業の価値を上げる投資としても重視されるようになっています。

 

そして従業員のウェルビーイング向上を担保する一端として「WELL認証」にも注目が集まったといえるでしょう。

 

人や従業員を軸にして「心身ともに健康で生き生きとして働ける空間」である認証を取得することで、ウェルビーイングへの取り組みが目でも見えるようになるのです。

 

※持続的な社会実現のために、投資に対しても必要とされる6つの行動原則を指す。行動原則の一例は「投資分析と意思決定のプロセスにESGの視点を組み入れる(※1)」など。

 

WELL認証を取得するメリット

ここまでWELL認証の基本について解説してきました。注目されている背景を見れば、特に企業にとっては十分に取得のメリットがあると感じている方も多いでしょう。

 

結論から言えば、WELL認証を取得するメリットは以下3点に集約されます。

WELL認証を取得するメリット
  • 生産性の向上が見込める
  • 従業員の定着・福利厚生になる
  • 企業価値の底上げができる

ここから、より詳しく見ていきたいと思います。

 

生産性の向上が見込める

WELL認証と生産性の関係

引用元:https://www.cbre-propertysearch.jp/article/office_value_2015-vo17/

 

WELL認証を取得することは、生産性の向上というメリットが見込めます。

 

従業員が生き生きと働ける環境を維持できることで、心身の不調が起きにくく、従業員それぞれが十分なパフォーマンスを発揮できるようになるからです。

 

単純に、劣悪な環境で嫌々働いている状態と、快適な環境で仕事を楽しい・やりがいがあると感じられる状態では、各々が発揮できるパフォーマンスも大きく異なるということ。

 

従業員一人一人が、やるべき業務をスムーズにこなせる状態を維持できるからこそ結果につながるともいえるでしょう。

 

WELL認証を取得した直後に生産性が向上するとは限りませんが、 認証取得の3年後に生産性が倍以上にアップしたという報告もあります。適切な人事や人材育成を行っている上で、更に生産性向上をと考える際に、大きなメリットとなるのではないでしょうか。

 

従業員の定着・離職率低下につながる

 

従業員の定着・離職率低下につながる

引用元:経済産業省(健康経営の推進について)

 

WELL認証取得は、従業員の定着や離職率の低下にもつながるとされます。

 

こちらも単純に「WELL認証を取得できるほど整えられた環境から離れたくない」という心理が従業員に働くためです。また、優秀な人材を確保するためにも、WELL認証が役立つでしょう。

 

昨今では、従業員自身もウェルビーイング・ウェルネスへの関心が高まっているため、新入・中途に限らず、入社を検討する際に、企業がどれだけサスティナビリティへ取り組んでいるか・理解があるかも確認されています。

 

実際に「WELL 認証評価項目の適用と健康向上度分析(※2)」内で行われたアンケート「オフィス環境と健康状態に関して」の解答では『やや関心がある・とても関心がある』の解答が90%という数字を出しています。

 

WELL認証取得を行うことは、現在働いている従業員はもちろん、未来の優秀な従業員から選ばれるためにも必要になっているのです。

 

企業価値の底上げができる

健康経営と株価との関係性

引用元:経済産業省(健康経営の推進について)

 

健康経営銘柄の企業の株価はTOPIXを上回る形で推移していることや、スコアが高いほど相対的に低いリスクで高いリターンを獲得できる傾向にあったという結果もあります。

 

健康経営ができている企業、従業員を大切にできる企業であることを、WELL認証の取得によって社内外に知らしめることができるのです。

 

また、SDGsに掲げられる「すべての人に健康と福祉を」「働きがいも経済成長も」左記2つの目標も、WELL認証を取得することで貢献できているとみなされやすくなります。

 

現在の企業は、企業単体としての価値だけではなく、様々な面を求められる存在です。WELL認証を取得して、目で確認できる企業価値の底上げを行っていきましょう。

 

自社ビルの不動産価値も上昇する

WELL認証を取得することで、自社ビルなどプロジェクトの対象になった不動産の価値も上昇することになります。

 

単純に、WELL認証を取得できるほど、ウェルビーイングを意識した物件になるからですね。環境の配慮した物件・働きやすい物件となれば、価値が上がるのも当たり前といえるでしょう。

 

WELL認証を名指ししているわけではありませんが、国土交通省が情報収集・作成した報告書(※3)では「環境性、快適性、健康性に配慮することにより不動産価値は高まる」と多くの不動産オーナー・投資家が言及しています。

 

このように、WELL認証取得を目指すことで、不動産的な価値を高めることにもつながるのです。

 

また、ビルなど複合的な使い方ができる施設であれば、良質な外部テナントを招くきっかけにもなるはずです。

 

ビルオーナーの企業からすれば空き室が作られないメリットができ、入居した外部テナントはWELL認証取得済みのビルを選ぶことで、外部にウェルビーイングの実践を発信することもできます。

 

両者にとってWin-Winな関係を作るという、副次的なメリットを得ることにもつながるでしょう。

 

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WELL認証を取得する手順

ここまでWELL認証とは何か・また、メリットなどについて確認してきました。さまざまなメリットを叶えられるとなれば、自社でも取得を目指してみたと考えることも自然といえます。

 

WELL認証を取得する際の手順は、主に以下4つの段階が必要とされます。

WELL認証を取得する手順
  • 国際WELLビルディング協会に登録・必要書類の申請
  • 書類審査を実施
  • 現地調査を実施
  • 認証が下りたら3年ごとに再認証を受ける

それぞれ詳しく解説していきます。

STEP 1:国際WELLビルディング協会に登録・必要書類の申請

WELL認証を取得するには、まずアメリカに拠点を構える「国際WELLビルティング協会」に登録する必要があります。ここでいう登録とは、一種の会員登録のようなものだといえます。

 

登録後は、参加するプロジェクトに沿った必要書類を用意し、申請期間に書類を提出します。なお、国際WELLビルディング協会は拠点がアメリカにあることからも分かるように、書類は英語で書く必要があることを知っておきましょう。

 

申請内容に不備がないことはもちろん、正しく意味や意図が伝わるように書類を整えることも必要になります。

STEP 2:書類審査を実施

申請書類を提出したら、そのまま書類審査が実施されます。審査はおよそ20~25営業日程度かかることが一般的です。

 

なお、審査中に書類内容に不備や不明点があった場合は、国際WELLビルディング協会から問い合わせが届きます。問い合わせが届いた時点で即失格とはならないため、迅速に問に答えたり内容を修正できたりできるよう待機しておきましょう。

 

STEP 3:現地調査を実施

書類審査に通った後は、国際WELLビルディング協会から審査員が訪れて現地調査が行われます。書類で書かれていた施策や設備が真実稼働できているかを確認するためのものですね。

 

現地調査には2~3日かかるため、調査の間の案内・質問の答えができる人材を用意しておきましょう。

 

なお、現地調査の実施日は国際WELLビルディング協会の担当者と調整が可能です。現地庁による結果はその場では行われず、認定の可否通知は調査からおよそ9か月後に通達されることが一般的です。

 

【ポイント】 現地調査があるのはWELL Building Standard v2のみで、WELL Health-Safety Ratingは書類審査のみで終了します。そこまで時間をかけられない、英語に堪能な人材の用意が難しい場合は、まず、WELL Health-Safety Ratingの取得を目指してみるのも良いでしょう。

 

STEP 4:認証が下りたら3年ごとに再認証を受ける

無事認証が下りたら、WELL認証取得となります。

 

ただ、WELL認証は更新性の認証です。ウェルネスな環境は時代によっても異なり、求められるレベルも進化していくでしょう。この進化にきちんと対応できているのか・使っていたツールや設備が劣化していないかも確認されるため、一度取得すれば永続的な認証になるというわけではないのです。

 

定められた有効期限は3年となっているため、最大3年間の間に再度の申請・認証取得を目指しましょう。ただ取得するだけではなく、WELL認証取得した後は維持するための努力が必要になります。

 

WELL認証を取得する際のポイント

WELL認証取得の手順がわかった後は、では、一度で認証を得るにはどのようなポイントを守る必要があるのかが気になるところ。ここでは、以下2つの点からWELL認証取得のために必要点を見ていきましょう。

情報収集を欠かさない

専門家の手を借りる

 

以下より詳しく解説していきます。

 

情報収集を欠かさない

WELL認証取得に必須となるのが、情報収集を欠かさない姿勢です。

 

ここまでで触れてきたように、WELL認証取得には定められた必須条件のクリアの他に、多くのコンセプトで高い点数を取る必要があります。

 

これら条件のクリア・高得点を取るにはWELL認証に精通していることはもちろん、従業員の健康を守れるオフィス・企業の健康経営とは何かを正しく理解しなければなりません。

 

そして、これら情報は、時間が進むごとに新しい技術や考え方が生まれてきます。

 

「WELL認証を取得できたからもう勉強しなくて良い」ではなく、より良い方法がないのか・もっと新しい義中を手軽に導入することはできないのかを常に感が続けアップデートし続ける必要があるのです。

 

WELL認証取得前はもちろん、取得後もウェルネスとは何か・企業全体のウェルビーイングとはと考え続け、情報収集を欠かさない姿勢が大切だといえるでしょう。

 

専門家の手を借りる

もっと効率的な方法としては、WELL認証取得のために専門家の手を借りるという方法もおすすめです。

 

何度も解説してきたように、WELL認証取得には大きなメリットがある反面、認証の取得に必要な設備・空間改善や申請・現地調査などの負担が大きいことも事実です。

 

特に、WELL認証で求められる空間を一から作り上げる場合、必要となる知識・コストは膨大なものになります。

 

申請時の書類作成だけでも、英語で作成しなければいけない点にハードルの高さ追覚える企業も多いでしょう。認証が否認されてしまった場合、また一からと考えれば金銭・時間・人的コストも高くつきます。

 

このようなことを起こさないため、また効率的なWELL認証取得のためにも、空間改善やWELL認証に詳しい専門家の手を借りる方法がおすすめになるのです。

 

【ポイント】 WELL認証取得には、多くの条件クリアが必要になることから、新築のオフィスでなければ申請できないと考える方も多いでしょう。しかし、実際のところWELL認証は新築物件だけに絞られた認証ではありません。

 

築30年以上たったオフィス物件がゴールド認証を受けたケースなどもあるため、簡単に諦めず認証までの道を模索してみましょう。なお、条件クリアに必要な要件を判断することが難しいケースもあるため、既存物件での認証を目指すなら、なおさら専門家の手を借りることをおすすめします。

 

実際にWELL認証を取得した空間とは?事例を紹介

WELL認証に関する様々な事柄について触れてきましたが、実際にWELL認証を取得した空間とはどのようなものになるのかが気になる方も多いでしょう。

 

本当に快適なのか、従業員は満足できているのかなど半信半疑なままの方も多いはずです。そこでここでは、以下3企業の事例について解説していきます。

 

  • 株式会社マクニカ
  • 大林組技術研究所
  • 第一生命

日本で初めてWELL認証を取得した企業も含めて、ここから詳しく見ていきましょう。

 

株式会社マクニカ

世界初!ホテルでWELL認証プラチナ獲得を支援
RELabo様の事例

一般社団法人慈恵会と株式会社マクニカがタッグを組んでWELL認証取得に貢献。「ReLabo Medical Spa & Stay」は、2024年7月にWELL認証の最高ランク「プラチナ」を取得しました。

 

「ReLabo Medical Spa & Stay」とは 「世界中の旅人のウェルネスライフを支援する」をコンセプトに掲げた、医療機関を内包するホテル。同社が公開している情報では、ホテル業界におけるWELL認証プラチナランクは世界初の認証(※4)なのだとか。

 

取得は開業5カ月後と、非常にスピーディな点も特徴的です。安心・安全に旅を楽しめるホテルとして、注目を浴びた一件だといえるでしょう。

 

大林組技術研究所

大林組ロゴ

大林組技術研究所は、2017年に日本国内で初めてWELL認証(ゴールド)を取得した研究所となります。プロジェクトの対象となったのは、本館テクノステーションであり、WELL認証のプロジェクトタイプのうち、建物全体を評価する区分では世界初の認証でもありました。

 

大林組が当プロジェクト認証のために行ってきたことは、室内・照明環境はもとより、オフィス内の同船から周囲の自然環境、果ては従業員が利用するカフェテリアのメニューにまで視点を当てたそうです。

 

WELL認証は2014年に提唱された認証であるため、大林組はいち早く世界が必要とするウェルネスに気がついたともいえるでしょう。現在でもWELL認証を維持しているため、国内におけるウェルネスの先駆けともいえるかもしれません。

 

引用元:大林組技術研究所が「WELL認証」を日本で初めて取得

 

第一生命

第一生命ロゴ

第一生命もWELL認証と取得しています。特に、2024年には国内の金融機関では初となる、WELL認証最高ランクであるプラチナを取得しました。

 

第一生命は「ポストコロナ時代のウェルビーイングが高まるオフィスビル」をコンセプトに、大規模リノベーションを実施。自社のオフィスが入っていることはもちろん、多くの外部テナントが入居することで、より使い勝手の良いビルへと生まれ変わりました。

 

そんな大規模工事は2024年3月に完了。後にプラチナランクを取得することになるのです。既存物件によるWELL認証取得も、十分に可能であることを、国内外に知らしめた好例となるでしょう。

 

本認証での評価点は、WELL認証に必要な諸条件のクリアやコンセプトでの高得点に加え、既存物件のリノベーションを通じて歴史・伝統を継承している点(※5)も高い評価になったとのことです。

 

引用元:国内金融機関で初となるWELL認証最高ランク「プラチナ」を取得

 

まとめ

本記事では、世界中で注目されているWELL認証とは何か、取得することによるメリットなど解説してきました。最後に軽くおさらいをしておきましょう。

 

■WELL認証とは ・健康空間を実現するための評価システム ・米「Delos社」が、2014年に提唱した概念であり評価システム

 

■WELL認証取得のメリット ・生産性の向上が見込める ・従業員の定着・福利厚生になる ・企業価値の底上げができる

 

■WELL認証取得のための手順 ・国際WELLビルディング協会に登録・必要書類の申請 ・書類審査を実施 ・現地調査を実施 ・認証が下りたら3年ごとに再認証を受ける

 

ウェルビーイングが必要だとされる昨今、企業においては目に見えるサステナブルへの対応としてWELL認証は非常に有用な認証だといえます。企業内外問わず、持続可能な社会のために動いていることを示せ、貴重な資源となる人材の確保も見込めます。

 

ただ、取得手順の項目でも触れたように、高い評価を得られる認証だからこそ、取得までの道は決して平坦とは言えません。申請・審査が難しいことはもちろん、そもそもウェルビーイングを意識した空間の作り方や空調設備には何を使えば良いのかと頭を悩ませることもあるでしょう。

 

そのようなときは、お気軽に弊社にご相談ください。空気質を向上するために何が必要なのか、どのようなソリューションを提供できるのか、お客様が納得されるまで詳しく提案を進めてまいります。

 

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