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におい用語辞典

GLOSSARY

イソ吉草酸

イソ吉草酸とは?特性・発生源・健康影響・対策まで徹底解説!

 

イソ吉草酸(イソバレル酸)は、「汗臭いにおい」「足の裏のにおい」「納豆が腐ったようなにおい」と表現される、強烈な悪臭を放つ有機酸の一種です。

 

非常に低濃度でも強い不快感を与えるため、食品工場・畜産施設・発酵施設などを中心に悪臭苦情の原因になりやすい成分として知られています。

 

このページではそんなイソ吉草酸について、以下のような内容をご紹介していきます。

 

このページで解決できること!

「イソ吉草酸とは?利用用途や臭気濃度の強さを紹介!」

「イソ吉草酸の発生場所やその原因まで解説!」

「イソ吉草酸は人体にどのような影響を及ぼすの?」

「イソ吉草酸を含む施設・工場の対策事例をご紹介!」

「イソ吉草酸の特徴や基本情報の一覧でまとめ!」

 

上記の順番でイソ吉草酸とはどんな物質なのか、さらにはイソ吉草酸の臭気対策についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

イソ吉草酸のニオイの特徴と、臭気強度の強さ

イソ吉草酸の臭気の強さ

参考文献:臭気強度と特定悪臭物質の濃度関係

 

イソ吉草酸は、「チーズが腐ったにおい」「足の裏」「発酵臭の強烈なバージョン」と表現される非常に刺激的で重たい悪臭物質です。強烈な不快臭を放つことから、特定悪臭物質(悪臭防止法22種)のひとつにも指定され、行政規制の対象となっています。

 

最も厄介なのが極めて低い感知閾値で、空気中にわずかなppbレベルで漂っていても人間の嗅覚が敏感に反応してしまいます。そのため、排気口から離れた住宅地にまでにおいが届くことが多く、食品工場や畜産施設などでは継続的な苦情につながるケースもあります。

 

気温・湿度が高い環境では揮発量が上昇し、ニオイの強さがさらに増す傾向があります。特に夏季や温度管理が必要な発酵室、動物性原料を扱う工程では、毎年においが強烈になる時期が再現されることも多く、環境管理の観点からも注意が必要です。

 

イソ吉草酸の発生源や排出施設はどこ?

イソ吉草酸が発生しやすい工場や施設

参考文献:環境省

 

イソ吉草酸は自然界にも存在しますが、問題になるのは工場・施設などで濃度が高まりやすい環境です。以下のような業種で特に多く発生します。

 

代表的な発生源を種類ごとにわかりやすく解説します。

 

食品加工・発酵施設(野菜加工・漬物・発酵食品など)

食品加工や発酵に関連する施設では、原料となる食品が微生物によって分解される過程でイソ吉草酸が自然に生成されます。

 

特に、味噌・醤油・乳製品・酒類などの発酵工程では、仕込みタンクや熟成室、排気設備周辺に独特の「酸味を帯びた強いニオイ」が漂いやすく、作業環境だけでなく周辺の空気環境にも影響を及ぼすことがあります。

 

発酵が活発な時期や高温環境では発生量が増加し、臭気苦情につながるケースも珍しくありません。

 

畜産施設(牛舎・豚舎・鶏舎など)

畜産施設では、家畜のふん尿や未利用飼料が微生物分解を受けることでイソ吉草酸が放散されます。特に豚舎や鶏舎では温度・湿度が高くなりやすく、分解速度が上がることで濃度が増加し、強烈な悪臭として認識されることがあります。

 

また、アンモニアや硫黄系臭気と混ざることで複雑な悪臭となりやすく、近隣からの苦情原因としても代表的です。

 

ゴミ処理場・コンポスト施設

生ごみや食品残渣、汚泥などが集まるゴミ処理場やコンポスト施設では、有機物の分解が急速に進むため、イソ吉草酸が非常に高い濃度で発生することがあります。

 

特に破砕・撹拌・発酵といった初期処理工程では、温度の上昇とともに大量の揮発が起こり、施設内外に酸っぱくて汗臭い臭気が広がる場合があります。換気が不十分な場合は建屋内に滞留し、作業者の負担になりやすいのも特徴です。

 

下水処理場・し尿処理施設

下水やし尿に含まれる有機物の分解によってもイソ吉草酸は発生します。処理槽が開放されている場合、処理過程に応じて濃度が大きく変動し、とくに温度が高い時期は臭気が上昇しやすくなります。

 

硫化水素やアンモニアなどの他の臭気物質と混ざることで、施設周辺に複合臭として広がり、不快感を強める要因にもなります。

 

食品廃棄物・有機廃棄物の保管施設

レストランや食品工場などから搬入された廃棄物が保管される場所では、廃棄物の鮮度低下とともにイソ吉草酸が発生しやすくなります。特に夏場は揮発が急増し、収集・運搬時に臭気が外部へ漏れやすく、周辺環境への影響が大きくなりがちです。

 

このように、イソ吉草酸は多くの業種・施設において自然に発生する性質を持つため、「どの施設でも問題化しやすい臭気成分」と言えます。

 

イソ吉草酸が人体へ影響を与える濃度

有害性情報(急性毒性)

人体にあたえる影響 

経口

ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg の報告 (日本医薬品添加剤協会、医薬品添加物安全性データ (Access on October 2013)) に基づき、区分外とした。今回の調査で入手した情報をもとに区分を見直した。

経皮

データ不足のため分類できない。なお、ウサギのLD50値として、> 5,000 mg/kg の報告 (日本医薬品添加剤協会、医薬品添加物安全性データ (Access on October 2013)) に基づき、区分外とした。今回の調査で入手した情報をもとに区分を見直した。

吸入:ガス

GHSの定義における液体である。

吸入:蒸気

データ不足のため分類できない。

吸入:粉じん及びミスト

データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

データ不足のため分類できない。なお、ウサギを用いた24時間刺激性試験で中等度の刺激がみられたというデータや、被験者に本物質を流動パラフィンで2%濃度で48時間閉塞パッチ貼付を行った結果、刺激性は認められなかったとの報告がある (日本医薬品添加剤協会、医薬品添加物安全性データ (Access on October 2013))。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データ不足のため分類できない。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

皮膚感作性:データ不足のため分類できない。なお、被験者30名に本物質を流動パラフィンで2%濃度で、マキシマイゼーション試験を実施した結果、感作性は認められなかったとの報告がある (日本医薬品添加剤協会、医薬品添加物安全性データ (Access on October 2013))。
生殖細胞変異原性 データ不足のため分類できない。すなわちIn vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性であるとの報告 (日本医薬品添加剤協会、医薬品添加物安全性データ (Access on October 2013)) がある。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データ不足のため分類できない。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データ不足のため分類できない。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

引用:アンモニアガスの人体への影響は?

 

イソ吉草酸は、低濃度であれば主に「強烈な不快感」が問題であり、直ちに深刻な健康被害が発生するケースは多くありません。

 

しかし、刺激性と不快性が非常に高く、長時間曝露すると目・鼻・喉への刺激、吐き気、頭痛、ストレス・不安感、集中力の低下などの症状が出ることがあります。

 

特に密閉空間では濃度が上昇しやすく、作業環境基準を満たさなくなるおそれがあります。また、においによる心理的ストレスが長期化すると、労働効率の低下や体調不良を訴える人が増えるケースもあります。

 

悪臭防止法では、環境基準値が設定されており、一定濃度を超えると行政指導の対象になります。臭気の問題が周辺住民とのトラブルにつながることも多く、健康面だけでなく「企業の信頼」にも大きく影響する物質です。

 

二硫化メチルは苦情になりやすい物質のため、臭気チェックや管理や換気システムの強化など、現場ごとの対策が求められます。

 

イソ吉草酸の臭気対策について

イソ吉草酸の対策は、「発生源管理」と「排気処理」の2軸で考える必要があります。まず発生源では、温度管理・工程の密閉化・局所排気の改善が特に重要で、タンパク質を扱う工程では発生量が急激に増えるタイミングがあるため、発生ピークを把握し換気計画を調整することが有効です。

 

排気処理では、活性炭吸着による脱臭が一般的ですが、イソ吉草酸は油脂や湿気を含む排気と一緒に発生することが多く、活性炭の寿命が短くなるケースが多々あります。

 

そのため、より安定した処理方式として化学吸着フィルターや薬液洗浄方式が導入されることもあります。

 

一方で、プラズマ脱臭装置はイソ吉草酸に対して特に分解効率が高く、省エネかつ高寿命でメンテナンス性が良いため、近年多くの食品工場・畜産施設で採用が増えています。

 

カルモアでもイソ吉草酸の対策実績が多く、臭気調査からシミュレーション、脱臭装置の選定まで一貫対応が可能です。

 

イソ吉草酸は「わずかな濃度でも即トラブル化」しやすい物質のため、早期の対策が重要です。

 

汚泥処理施設の室内環境を腐敗臭の不快感の少ない環境に

 

脱臭効率
97%

臭気濃度3,200 → 100

導入機器 マイクロゲル消臭剤噴霧装置
対象臭気 イソ吉草酸、二硫化メチル、アンモニア、トリメチルアミン、硫黄化合物、アルデヒド、脂肪酸
課題
  • 汚泥の室内に蔓延してしまう強い臭気を脱臭する必要がある。
  • 建屋工事完了済で換気設備の後付けが困難な状況
  • 施設内ため従業員の方にも安全な方法で対策する必要がある

導入事例の効果
  • 最大97%の脱臭効率で臭気濃度:3,200→1,000(10分後)→ 100(40分後)
  • 室内の脱臭にすることで大きな工事をせず低コストで導入
  • ドライミストで床・設備が濡れず、作業者の体感も大幅改善。

 

汚泥を受入れ槽へ移す際に、室内に臭気が蔓延してしまうが換気設備の増設が困難な施設という状況化であったため、比較的低コストで臭気対策が可能な消臭剤噴霧装置を選定。

 

臭気が「腐敗臭」のように複数成分から成る場合、対象成分に特化した消臭剤(例:マイクロゲル S-B1)があるので、高い脱臭効果を得やすく噴霧ミストもドライであるため、設備への影響が少ないメリットがありました。

 

結果として3,200あった臭気濃度が10分後に 1,000(脱臭効率 約 69%)、40分後には 100(脱臭効率 約 97%)まで低減し大きな効果を発揮し臭気問題を解決しました。

 

 

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推定1億円の臭気対策が無駄に、原因特定で対策を実施!

 

脱臭効率
99.8%

テスト機器 注入式低温プラズマ脱臭装置
対象臭気 イソ吉草酸、硫化メチル・硫化水素、二硫化メチルなど
課題
  • 近隣への影響度が分からず対策するか迷っている状況
  • 過去に導入した高額設備(約1億円)がほとんど効果なし
  • 強い排気臭による近隣住民からの苦情が発生

導入事例の効果
  • 臭気シュミュレーションに臭気の影響度をミエル化
  • 主たる臭気源を正確に特定でき対策の方向性が明確化
  • 低温プラズマ脱臭装置のテストで“96.9〜99.8%”の高い脱臭効率を確認

 

ペットフードを製造する工場で、乾燥工程の排気臭が原因となり近隣からの悪臭苦情。

 

脱臭対策としては、過去に他社で大規模な脱臭設備を導入したが、約1億円というコストをかけても何故か効果が発揮できていない。

問題の根本原因が不明確なまま設備投資がなされていたため、「臭気アセスメント」にて原因を調査後に、臭気シュミュレーションにて拡散状況を確認しました。

 

その結果、最適と判断された対策方法は、注入式低温プラズマ脱臭装置で、現地でのデモテストの結果、96.9%〜99.8% の高い脱臭効率を確認しました。

 

この方法は、薬液・排水処理設備が不要であるなど、従来の脱臭方式に比べてコスト面においても優れた脱臭装置となります。

 

 

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下水処理場の臭気の漏れを監視、機器更新により安価に

 

脱臭効率

テスト機器 LIMOS
対象臭気 イソ吉草酸、下水臭、排水臭(硫化メチル)
課題
  • 下水処理場で排水臭が臭気漏れで近隣から苦情が来る恐れ
  • 既存の海外製ニオイセンサーが老朽化/サポート対象外で維持困難
  • 機器更新コストが高額(1台あたり300〜500万円)コスト面の負担

導入事例の効果
  • デモテストで実際の臭気を正確に検知確認、24時間の安定監視が実現
  • 数字で臭気レベルを表せるため、関係者への説明・環境管理・苦情対応がしやすく
  • 低コスト(約 100万円〜/台)で信頼性の高い国産センサーに切り替え可能

下水処理場で排水臭(主にアンモニア臭など)が発生し、敷地外への漏洩時に近隣住民から臭気苦情が起きるリスクがあった。

 

以前使用していた海外製ニオイセンサーは古くサポート外のため故障対応ができず、更新コストも1台 300〜500 万円と高額という状況。

 

そこで、コストが1台約100万円におさえられるLIMOS 定点式ニオイセンサーに切り替え導入前にデモテストを実施したところ、センサーが実際の排水臭を正確に検知できることを確認し、さらに「臭気強さを表す指標(臭気指数に近い値)」での計測が可能な換算式を設定。

 

結果として、導入後は安定して稼働し、比較的低コスト(1台あたり約 100 万円〜)で、リアルタイムかつ定点での臭気監視・管理が可能になりました。

 

 

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イソ吉草酸のQ & A

ここでは、イソ吉草酸に関して寄せられる代表的な質問をまとめました。基本的な性質から対策のポイントまで、ぜひチェックしてみてください

 

Q1:イソ吉草酸のニオイを感じたらすぐに健康被害が出てしまいますか?

→イソ吉草酸は非常に強烈なにおいを持つため不安に感じる方も多いですが、低濃度の段階では主に“不快感”が中心で、すぐに深刻な健康被害につながることは一般的にはありません。

 

しかし、刺激性が高いため、目・鼻・喉の痛み、軽い頭痛、吐き気などの症状が出るケースはあります。また、ニオイによる心理ストレスが続くと、食欲不振や集中力低下など、生活に支障が出ることもあります。

 

もし職場や施設内で継続的にニオイを感じる場合は、換気改善や濃度測定、排気ルートの見直しなどを早めに行うことが重要です。

 

Q2:イソ吉草酸のニオイを消すにはどうすればいいでしすか?

→基本的には換気が第一ですが、多くの現場では換気だけでは十分に消臭できず、発生源の管理と排気処理を同時に行う必要があります。脱臭方式としては、活性炭吸着、化学吸着フィルター、スクラバーなどが有効ですが、イソ吉草酸は油分を含む排気だとフィルターが早期に劣化しやすいため、ランニングコストが上がる場合があります。

 

近年では、プラズマ脱臭装置がイソ吉草酸に対して高い分解性能を示し、省エネでメンテナンス性にも優れているため、食品工場や畜産施設での導入が増えています。

 

Q3:イソ吉草酸の臭気はどの程度の距離まで広がりますか?

→イソ吉草酸は揮発性が高く、臭気強度が非常に強いため、排気口から数百メートル離れた住宅地までニオイが届くケースもあります。気温・湿度・風向きによってはさらに遠くまで飛散する可能性もあり、周辺環境に配慮した排気設計が不可欠です。

 

カルモアでは、現場の排気条件を踏まえた臭気拡散シミュレーションも提供しており、ニオイが住宅地へ届かないルート設計が可能です。

 

Q4:イソ吉草酸のニオイを簡単に数値で確認する方法はありますか?

→ニオイの数値化には様々な手法があります。最も精度の高い方法としては、悪臭防止法の規制基準値に採用されている臭気指数測定を行うことですが、測定に際して費用や時間を要します。

 

より簡単な方法としては、VOCセンサーやニオイセンサーを用いることが挙げられます。VOCセンサーであればイソ吉草酸に対して対象ガスの濃度を測定することが可能です。ニオイセンサーは対象ガスを複合ガスとして総量として測定を行います。

 

ニオイという複合ガスに対する測定としてはニオイセンサーがオススメですが、用途や目的に応じて測定方法を選定いただくことが望ましいです。

 

イソ吉草酸のまとめ

イソ吉草酸は、非常に低濃度でも強烈な悪臭として感じられる特定悪臭物質であり、食品加工・発酵・畜産・廃棄物処理など多くの施設で問題になりやすい成分です。

 

健康影響だけでなく、住民からの苦情や企業のイメージ低下につながるため、発生源の管理と排気処理の両面から対策を講じることが不可欠です。

 

カルモアでは、イソ吉草酸を含む悪臭物質の調査から拡散予測、最適な脱臭装置の提案、導入、アフターケアまで一貫対応が可能です。もし、硫化メチルの臭気対策にお悩みでしたら、ぜひ一度当社にご相談いただければと思います。

 


 

産業工場・事業所内などにおけるイソ吉草酸の脱臭対策は、空気環境事業部へご相談ください。

 

 

足・汗・体臭の消臭剤をお探しの方は、オンラインショップでもお取り扱いしております。

 

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