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業務用脱臭消臭のカルモア(臭気調査・脱臭装置・消臭剤・センサー)・防カビ・除菌・ウイルス対策

創業30年 全国・海外 実績10万件
脱臭消臭専門のカルモア

におい用語辞典

GLOSSARY

スチレン

スチレンのニオイの特徴は?工場での臭気対策事例まで紹介

 

スチレンは、芳香族炭化水素の一種で、主にプラスチックや合成樹脂、ゴムの製造などにおいて使用されています。私たちの身の回りにある食品容器、家電製品、自動車部品、建材、塗料 など、さまざまな製品の材料となっています。

 

このページではそんなスチレンについて、以下のような内容をご紹介していきます。

 

このページで解決できること

☑︎「スチレンとは?利用用途や臭気濃度の強さを紹介!」

☑︎「スチレンの発生場所やその原因まで解説!」

☑︎「スチレンは人体にどのような影響を及ぼすの?」

☑︎「スチレンを含む施設・工場の対策事例をご紹介!」

☑︎「スチレンの特徴や基本情報の一覧でまとめ!」

 

上記の順番で、スチレンとはどんな物質なのか、さらにはスチレンの臭気対策についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

スチレンのニオイの特徴と、臭気強度の強さ

スチレンの臭気の強さ

無色透明だが甘い香りが強いのが特徴

 

スチレンを臭気を検知できるようになる数値(臭覚閾値)は0.033ppmとなっており、無色透明の液体ですが、甘さを含んだ独特の芳香が特徴です。

 

また、揮発性が高いため、空気中に拡散しやすく、一定の濃度を超えると不快に感じられることがあります。特に、密閉空間での作業では臭気がこもりやすく、適切な換気や臭気対策が必要です。

 

スチレンの発生源や排出施設はどこ?

 

スチレンは、主に工場における作業プロセスで発生し、以下のような施設から排出されることが多いです。

プラスチック・合成樹脂の製造工場

ポリスチレンやABS樹脂の製造過程で、発生することがあります。

合成ゴムの製造工場

スチレン・ブタジエンゴムの製造時に排出されることがあります。

FRP製品の成形工場

スチレンを含む樹脂を硬化させる際に揮発することで、発生することがあります。

塗料・接着剤の製造工場

スチレン系樹脂を含む製品の生産時に、発生することがあります。

 

スチレンが人体へ影響を与える濃度

スチレンによる健康影響は、その濃度や曝露時間によって異なります。特に、作業環境において長時間にわたってスチレンを嗅ぎ続けると、蓄積的な影響を及ぼすことがあるため適切な濃度管理と安全対策が不可欠です。

 

さらに、スチレンは揮発性が高いため、密閉空間では短時間の曝露でも影響が出る可能性があります。中枢神経系に影響を及ぼすことも報告されており、高濃度での吸入が続くと意識障害や運動機能の低下を引き起こす可能性があります。

 

さらに、目や皮膚への刺激性が強いため、高濃度のスチレンの発生を伴う作業時には適切な防護措置を行うことを推奨します。

 

スチレンの許容濃度

ばく露

許容濃度

備考

一般公衆 0.22 mg/m3 0.05 ppm 厚生労働省(2000)
・室内濃度指針値
作業環境 42.6 mg/m3 10 ppm 日本産業衛生学会(2022)暫定値
・経皮吸収あり
10 ppm ACGIH(2020)2)
・TLV-TWA 3)
20 ppm ACGIH(2020)
・TLV-STEL 4)

 

2)ACGIH(American Conference of Governmental Industrial Hygienists):米国産業衛生専門家会議
3)TLV-TWA(Threshold Limit Value -Time Weighted Average):1日8時間、1週40 時間の時間荷重平均濃度
4)TLV-STEL (Threshold Limit Value –Short Term Exposure Limit):短時間許容濃度(15分間の荷重平均)

参考文献:当工業会で作成したスチレン及びポリスチレンのSDSについて

スチレンを吸入した場合の急性毒性の閾値

濃度

症状

87 ppm Vestibular impairment (1 hour exposure) 5)
前庭機能障害(1時間のばく露)
100 ppm Irritation of mucous membranes, eyes and upper respiratory tract 6)
粘膜、眼及び上気道への刺激
200 ppm Irritating to eyes and nose, central nervous system effects, drowsiness, nausea, disturbed balance, tendency of impairment of reaction time
眼及び上気道への刺激,中枢神経系へ影響(眠気、はきけ、平衡感覚が失われる、反応時間の遅延など)
350 ppm Marked effects on central nervous system and definite impairment of coordination and motor function 6)
中枢神経系への顕著な影響(動作・運動機能の限定的な障害)
600-800 ppm Strong immediate irritation of eyes and respiratory tract 6)
眼、上気道への強い刺激が直ちに生じる

 

5)ATSDR (Agency for Toxic Substances & Disease Registry) Toxicological Profile for Styrene, (2010)
6)International Programme on Chemical Safety, Environmental Health Criteria 26: Styrene, (1983)
参考文献:Public Health England, Styrene Incident Management, (2017)

 

 

施設・工場などにおける労働環境では、日本の厚生労働省が定める「作業環境基準」に基づき、適切な管理が求められます。

 

スチレンの臭気対策について

スチレンの臭気対策は、大きく分けて2つ。1つは、発生源での抑制。もう1つは、排出後の抑制処理です。

 

前述しましたが、スチレンは揮発性が高いため、適切な管理がされていないと作業環境や周辺地域に影響を及ぼす可能性があります。そのため、発生を最小限に抑える取り組みと、排出された臭気を適切に処理する仕組みの両方が求められます。

 

排出後の処理では、活性炭脱臭装置による脱臭や、プラズマ脱臭装置による脱臭などが有効です。特にプラズマ脱臭装置は、省エネルギーで効率的な処理が可能なため、低コストというメリットがありおすすめです。

 

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2

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スチレンの臭気対策事例を紹介

 

スチレンの臭気対策事例を紹介

 

脱臭効率
80~93%

臭気濃度100500

5007900

納入機器 マイクロゲル消臭剤スプレー装置
対象臭気 有機溶剤臭(スチレンなど)

 

系統 臭気濃度 系統
入口 出口
A系統

500

100 80%

B系統

7900

500

93%

 

課題
  • 新規の生産ラインで脱臭対策が必要だが他社装置ではコストオーバー
  • スチレン・アセトンを扱う&防爆区域のため可燃性の装置はNG
  • 脱臭装置を置くスペースは限られており既設のユーティリティ供給設備はなし

 


 

導入事例の効果
  • デモテストを行うことで最小限のコストで脱臭装置を設置
  • 不燃性の工場排気用セラミックフィルター脱臭装置「ゼオガイア」を選定
  • 電気や排水処理が必要ない脱臭装置を採用することで既設の設備で解決

 

今回ご依頼をいただいた化学工場では、すでに他の生産ラインは稼働しており、新たにスチレンを扱う生産ラインを増設するとのことで、当社に脱臭対策をご依頼いただきました。

 

また、脱臭対策のコストを年度内の予算に組み込みたいというご要望もあり、3か月で見積りをだす必要があるスピードが求められる事例でもありました。

 

(※弊社ではデモテストを2日間行い、嗅覚測定の結果から必要スペックを考察、理論値から脱臭装置の仕様を選定することで、最小限のコストで実装できる脱臭装置をご提案させて頂きました。)

 

 

\  お気軽にご相談ください /

詳細を見る お問い合わせはこちら

 

 

 

スチレンのQ&A

 

Q1:スチレンのニオイを感じたらすぐに健康被害が出てしまいますか?

→低濃度であれば、すぐに健康被害が出るわけではありません。しかし、長時間の吸引は頭痛やめまいを引き起こす可能性があります。特に密閉空間では濃度が高くなりやすいため、すぐに換気を行いましょう。

 

Q2:スチレンのニオイを消すにはどうすればいいでしすか?

→換気を強化することが最も手軽な方法ですが、作業場や工場などでは脱臭装置の導入が有効です。スチレンに対応した活性炭脱臭装置やプラズマ脱臭装置を使用すれば、効率的に臭気を除去できます。

 

Q3:スチレンの臭気はどの程度の距離まで広がりますか?

→スチレンは揮発性が高く、特に高温環境では遠くまで拡散しやすい性質を持っています。風向きや周囲の建物の影響にもよりますが、屋外に排出された場合、周辺住民にまで影響を及ぼす可能性があるため、適切な対策が必要です。

 

Q4:スチレンのニオイを簡単に数値で確認する方法はありますか?

→ニオイの数値化には様々な手法があります。最も精度の高い方法としては、悪臭防止法の規制基準値に採用されている臭気指数測定を行うことですが、測定に際して費用や時間を要します。

 

より簡単な方法としては、VOCセンサーやニオイセンサーを用いることが挙げられます。VOCセンサーであればキシレンに対して対象ガスの濃度を測定することが可能です。ニオイセンサーは対象ガスを複合ガスとして総量として測定を行います。

 

ニオイという複合ガスに対する測定としてはニオイセンサーがオススメですが、用途や目的に応じて測定方法を選定いただくことが望ましいです。

 

スチレンのまとめ

スチレンはプラスチックやゴムなどの重要な材料として幅広く使用される一方で、製造工場などにおいては強い臭気の問題や健康リスクが伴います。

 

しかし、発生源での管理、排出処理、作業環境の改善を適切に行うことで、工場内はもちろん近隣への臭気問題を最小限に抑え、安全で快適な環境を維持することが可能です。

 

カルモアでは、これまでに有機化合物の臭気対策を数多く担当させていただきました。スチレンに対しても、臭気調査をはじめとした効果的な対策を講じることで、安全で快適な環境を維持することが可能です。

 

もし、スチレンの臭気対策にお悩みでしたら、ぜひ一度当社にご相談いただければと思います。

 

カルモアのサービス一覧

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(レンタルも可能)
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  • ②換算式追加で簡易な臭気濃度も算出可

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