MENUCLOSE

業務用脱臭消臭のカルモア(臭気調査・脱臭装置・消臭剤・センサー)・防カビ・除菌・ウイルス対策

創業30年 全国・海外 実績10万件
脱臭消臭専門のカルモア

製品・サービス紹介

PRODUCTS&SERVICES

スクラバー脱臭装置

スクラバーの仕組みと効果 他脱臭装置との違いや選び方も解説

 

 

排ガス処理装置として最も有名なスクラバーですが、「実際にどんな仕組みでガスを無害化しているか知りたい!」という方が多いと思います。そこでこのページでは

 

このページで解決できること!

「排ガスを無害化できる、仕組みを知りたい!」

「スクラバーの種類ごとの役割や効果を知りたい!」

「スクラバーの初期費用や維持費はどのくらい?」

「そもそもスクラバーと他装置どっちがおすすめ?」

「実際にどんな施設・工場で使用されているの?」

といった疑問や悩みについてお答えしています。まずはスクラバーとはどんな装置なのか解説しているので、参考にして頂ければと思います。

スクラバーとは

スクラバーとは、「香料工場・製紙工場・汚水処理施設」などの排気装置から発生する有害ガスや悪臭ガスを洗浄し、安全な状態にするための装置です。

 

そのため、スクラバーは「別名:排ガス処理装置・洗浄装置」とも呼ばれており、近隣への悪臭苦情の防止以外にも、大気汚染の防止といった目的があります。

 

ただし、工場の設備や臭気の種類によっては「対策不十分となる可能性」や「コストが高騰する可能性」もあるので、決してスクラバーは万能な排気処理装置というわけではありません。

 

なので、このページではスクラバーについての情報だけでなく、施設や排ガスの種類によって最適な装置が選んでもらえるように、他装置との違いについても紹介していきたいと思います。

 

高脱臭効率&高コスパの新型プラズマ脱臭装置ページへ

スクラバーの仕組みと図解を解説

スクラバーには大きく分けて「水や薬液を使用する湿式」・「吸着剤を使用する乾式」の2つがあります。

 

この2つのスクラバーに優劣はありませんが、排ガスの種類によって得意不得意があるので、それぞれの仕組みや得意分野について紹介していきたいと思います。

 

湿式スクラバーの仕組みと図解

湿式スクラバーには、排ガスの除害方法が「物理吸収と化学吸収」の2種類があるのでそれぞれの特徴について紹介していきたいと思います。

 

湿式スクラバーの図解

湿式スクラバーの図解

 

湿式スクラバーで排ガスが除去できる仕組み

湿式スクラバーで排ガスが除去できる仕組みを解説

 

・物理吸収の仕組み

循環している水に排ガスを気液接触させることで、ガスや粉塵を除去する仕組みとなっています。 主に水に溶けるガスに効果を発揮しますが、水に溶けないガスの場合の脱臭効果は低い傾向にあります。

 

・化学吸収の仕組み

薬剤除害により「酸性ガスにはアルカリ性」「アルカリ性ガスには酸性」の薬液を加えることで、無害化し中和処理を行う方法です。

 

乾式スクラバーの仕組みと図解を解説

構造自体はシンプルですが水分や粉塵等が少ない排ガスとこれらの阻害要因が多い排ガスとでは、除去までの過程が少し違います。

 

乾式スクラバーの図解

乾式スクラバーの図解

 

乾式スクラバーで排ガスが除去できる仕組み

乾式スクラバーで排ガスが除去できる仕組みを解説

 

・化学吸収の仕組み

乾式スクラバーの仕組みはとても簡単で、排ガスをセラミックや活性炭といった物理吸着に適したフィルターに通すことで、効率良く汚染物をキャッチします。

 

湿式スクラバーとは逆で、水には溶けない臭気ガスに対して有効ですが、水分を含む場合も特殊なプレフィルターを使用することで、対応することができるケースもあります。

スクラバーと他脱臭装置の脱臭力と費用を比較

スクラバーと他脱臭装置の効果と価格の比較表

※工場や大型施設で使用するには脱臭力が低すぎる

脱臭装置は省いております。

 

スクラバーは初期費用・維持費用がともに比較的安価な特徴がありますが、他の装置に比べて脱臭力は低い傾向にあります。

 

水に溶ける臭気以外の脱臭には不向きなので、実はスクラバーが適した工場や施設は限られるというのが実情です。

 

スクラバーのイニシャルコスト(初期費用:5段階評価)

装置名 スクラバー

セラミックフィルター

消臭剤スプレー装置

導入費用

4

3(安い)

3(安い)

装置名 蓄熱燃焼

触媒燃焼脱臭装置

直接燃焼脱臭装置

導入費用

5(高い)

5(高い)

5(高い)

※コスト1~2の工場や大型施設での使用に適さない脱臭装置は省いております。

 

スクラバーは大型脱臭装置の中で比較的汎用性が高いことと、製作ノウハウが広く知られていることから取り扱い企業が多く、価格競争となりやすいため他の排ガス処理装置と比較すると初期費用が安価になりやすい特徴があります。

 

しかし、それが逆に問題となりスクラバーを導入しても「臭気問題を解決できない!」・「とりあえずスクラバーを設置した!」というケースが多く、追加での対策費用が発生したり、オーバースペックになりがちです。

 

一方、セラミックフィルターや消臭剤スプレーの脱臭装置は本体価格も安価ですが、臭気に適した対策を行うので脱臭装置のスペックを最適化することで、コストを最小限に抑えることができます。ただ、臭質や排気への専門知識やノウハウが必要となるため、取り扱える企業が少ない装置です。

 

「蓄熱燃焼・触媒燃焼・直接燃焼」の脱臭装置に関してはどれも初期費用は高いですが、求められる除去率が高い場合や、排ガス中の成分的に他の処理装置では難しい場合に、燃焼系の装置の使用を検討します。

 

スクラバーのランニングコスト(維持費用:5段階評価)

装置名 スクラバー

セラミックフィルター

消臭剤スプレー装置

1年

3

3

3

5年

3

2(安い)

2(安い)

10年

3

2(安い)

2(安い)

装置名 蓄熱燃焼

触媒燃焼脱臭装置

直接燃焼脱臭装置

1年

5

4

5(高い)

5年

4

4

5(高い)

10年

5(高い)

5(高い)

5(高い)

 

スクラバーは、廃液処理と充填剤の交換にランニングコストが必要となりますが、排水処理施設がある場合に限り充填剤の交換と廃液処理の費用を合わせても、中程度の維持費で対策可能な場合が多いです。

 

しかし、排水処理施設がない場合は頻繁に循環水を交換する必要があり廃液が多く発生するため、高額な廃液処理費用が発生します。その場合はスクラバーの導入が現実的ではなくなる場合があります。

 

セラミックフィルターの維持費は比較的安価なのですが、「高温多湿で粉塵が発生する排気」の場合脱臭フィルターの寿命が著しく短くなってしまうため、コストパフォーマンスが悪くなります。

 

一方、消臭剤噴霧スプレーは比較的幅広く使用する事ができ、初期費用&維持費が安い傾向にありますが、薬液と臭気成分との相性で大きく脱臭効果が変化するため、排気ガスの性状によっては脱臭効果をうまく発揮できない可能性があります。

 

「蓄熱燃焼・触媒燃焼・直接燃焼」に関しては、装置が大型化することと燃料使用量が多いことから維初期費用及び維持費が高くなりますが、臭気ガスを安定的に高除去率で脱臭できるのは、燃焼系の脱臭装置であることが多いです。

 

スクラバーのトータルコスト(総合計費用:5段階評価)

装置名 スクラバー

セラミックフィルター

消臭剤スプレー装置

導入費用

4

3(安い)

3(安い)

装置名 蓄熱燃焼

触媒燃焼脱臭装置

直接燃焼脱臭装置

導入費用

5(高い)

5(高い)

5(高い)

 

コストの脱臭装置
消臭剤スプレー装置セラミックフィルターがコスト面において優れており、脱臭能力の幅広い臭気成分に対して有効性があるので総合的には優れていると言えるのですが、使用を検討するに際しては「臭気対策に対する専門性の高い技術力やノウハウ」が必要なことから、対応できる企業が少ない装置です。

 

コストの脱臭装置
スクラバー(排ガス処理装置)は水に溶ける臭気に対して高い脱臭効果とコストパフォーマンスを発揮しますが、疎水性の臭気等のように水との相性が低い臭気に対しての脱臭効果は低い傾向にあり、廃水処理施設がない場合は維持費が高騰してしまいます。

 

コストの脱臭装置
蓄熱燃焼・触媒燃焼・直接燃焼の装置は他の脱臭装置と比較するとトップレベルの効果を発揮します。ただ、臭気を高温で消臭するために大量の電力・燃料を消費するので、非常に高い維持費が必要となります。他の脱臭装置での処理が難しい場合に有効です。

 

高脱臭効率&高コスパの新型プラズマ脱臭装置ページへ

 

 

風量によるコストの変化

脱臭装置の風量ごとのコストの変化

脱臭装置は排気風量によってもコストが変化します。50/min程度では活性炭やスクラバーが比較的安価な傾向がありますが、500㎥/min超えるあたりからスクラバーや燃焼系装置の価格が高くなります。

 

また、1000/min以上の大風量となると活性炭やスクラバーも予算次第では視野に入りますが、消臭剤スプレーまたは、セラミックフィルターがコスト的に現実性の高い選択肢になります。

 

スクラバーと他脱臭装置のおすすめ施設・工場

排ガス処理装置 脱臭方式

おすすめの施設

スクラバー

湿式

香料工場、製紙工場、汚水処理施設、化学工場、半導体工場

消臭剤スプレー装置

湿式

食品工場、金属加工工場、製缶工場、製鉄工場、廃棄物処理工場、自動車塗装工場、ゴム工場、化学工場

セラミック脱臭装置

乾式

食品工場(ニンニク・カレー・スパイス・料理調理・焦げ臭・シロップ臭など)・香料工場・化学工場(有機溶剤)

活性炭脱臭装置

乾式

香料工場、動物飼育舎、喫煙所

【新型】プラズマ脱臭装置

酸化

食品工場、タイヤ、ゴム工場、たばこ工場、飼料工場、鋳造工場、畜産工場、たい肥工場、油脂工場、化製場、ペットフード工場、製紙工場、廃棄物処理施設、コーンスターチ工場、汚泥処理施設

直接燃焼脱臭装置

燃焼

アスファルト工場、コンスターチ、廃棄物処理施設、樹脂製造工場、汚泥処理施設、堆肥工場

触媒燃焼脱臭装置

燃焼

印刷工場、塗装工場、インク製造、塗装乾燥炉、アクリル加工
化学製品製造工場、フィルム加工工場、魚腸骨処理工場、ビール製造、堆肥工場

蓄熱燃焼脱臭装置

燃焼

印刷工場、化学工場、樹脂製造、化学製品製造工場、フィルム加工工場、塗装工場

 

>>業務用脱臭装置ごとの特徴を見る

 

工場や施設ごとにおすすめの脱臭器をまとめてみました。こうしてみるとスクラバーは汚水処理施設や香料工場などの「アンモニアやアルデヒド」といった、比較的水に溶けやすい排ガスが発生する場所に導入されています。

スクラバー排ガス処理装置のメリット&デメリット

 

  • 水に溶ける排ガスの場合は脱臭効果が発揮されやすい。
  • 適した薬品添加することで、消臭効果を向上させることができる。
  • 取扱会社が多いため比較的導入コストが安価となるケースがある。

 

  • 排水処理施設がないと廃液処理が高くなってしまう。
    (※ランニングコストが高くなり導入が現実的でないレベル)
  • 臭気成分は水に溶けない物質も多く、悪臭処理が不十分となるケースも多い。
  • 循環水の廃液を処理する必要があり、維持費が高くなるケースも。
  • 薬液の調整や補充が必要で、取り扱いに専門的な知識が必要となる。
  • 設置スペースが大きくなってしまうので、場所の確保が必要となる。
  • 水のみのスクラバーだと、脱臭効率が低くなってしまうケースが多い。

 

スクラバー脱臭装置がおすすめの人

  • 水分を含む排ガスを処理したいと考えている方
  • 排気風量が小~中までの、工場・施設に導入したい方
  • 消臭剤と合わせてスクラバーを利用したいと思っている方
  • 排水処理施設がある工場や施設の方
  • 排ガスの一次処理(前処理)として用いる事を検討している方

 

スクラバー脱臭装置をおすすめしない人

  • 有機溶剤等の疎水性の臭気を脱臭したいと考えている方
  • 温度が高く、粉塵が多く排気を処理したいと思っている方
  • 廃液処理場施設がなく、廃液処理を業者に委託する必要がある方
  • 大きい脱臭装置の設置スペースの確保が困難である方
  • 原ガスの臭気が高濃度である場合

 

【空気専門30年・実績約10万件以上】のカルモアなら

 

あらゆる工場施設・臭気に対して最適な脱臭装置を選定。

 

臭気を数値化・ミエル化することで、工場&施設排気の悪臭問題を理論的に解決いたします!

 

「コスト面への配慮・事前の効果テスト・既存脱臭装置を利用した臭気対策」など、多彩な提案力が弊社の強みです。まずはお気軽に臭気対策のプロである、カルモアへご相談ください。

 

スクラバーの(排ガス処理装置)導入事例

弊社がスクラバーを導入することで、臭気問題を解決した事例を3つ紹介していきたいと思います。

 

1:RPF製造工程排気

最適な消臭剤の選定で脱臭効率UP&低コスト化

 

脱臭効率
92%

臭気濃度 2,000 → 160
対象臭気 産廃処理臭・ゴミ臭・腐敗発酵臭

 

導入事例の目的
  • 酸性・アルカリ性・中性が混ざった臭気で2塔式だと価格が高騰
  • 丘陵地で臭気が拡散し辛い&住宅が近く苦情がきやすい。

 


 

導入事例の効果
  • 両性イオン型の消臭剤を入れることで、包括的に消臭できる。
  • 塔型のスクラバーと組み合わせることでコスト削減を可能に。

 

STEP1

状況把握
臭気調査

STEP2

悪臭成分の
調査分析

STEP3

脱臭方法の
立案

STEP4

消臭剤の選定

STEP5

装置の設計

STEP6

脱臭器導入 効果測定

 

2:香料工場・調香室

4種脱臭装置の使い分けで最適解をご提案

 

脱臭効率
60%~98%

臭気濃度 25,000→2,000
対象臭気 食品香料(果物・花・メントールなど)

 

導入事例の目的
  • 周辺住民から既に臭気苦情が発生している状況。
  • 臭気の性質が違うため、臭質にあった薬剤の選定が必要となる。
  • 臭質に違いがあり、条件に合わせて脱臭装置の改良が必要

 


 

導入事例の効果
  • 臭気拡散シミュレーションにより臭気の影響度を確認。
  • 香りのサンプル5種類を試験し、相性の良い薬剤を見極め
  • 臭質と排気条件から、4種類の脱臭装置の使い分けをご提案

 

STEP1

状況把握
臭気調査

STEP2

目標値設定

STEP3

対策立案

STEP4

システムフローの構築

STEP5

装置設計
製造・納品

STEP6

効果測定
メンテナンス

3:汚水曝気処理施設

汚水槽に蓋&吸引ファン設置で臭気漏れまで解決

 

脱臭効率
84%

臭気濃度 100→16
対象臭気 亜硫酸ガス・刺激臭

 

導入事例の目的
  • 作業空間に亜硫酸ガスの刺激臭がすることで悪影響を与えている。
  • 3つの処理槽からガスが漏れているので、全て防ぐ必要がある。

 


 

導入事例の効果
  • 処理槽すべてに蓋&吸引ファンを設置することでガス漏洩を防止。
  • 吸引後のガスで洗浄することで無害化される設計に。

 

STEP1

状況把握
臭気調査

STEP2

各処理槽
に蓋設置

STEP3

臭気ガス
漏れ抑制

STEP4

装置選定

STEP5

装置設計
設置・納品

STEP6

効果測定
メンテナンス

スクラバー脱臭装置のQ&A

 

スクラバーの疑問を一問一答形式で、1つずつ解消していきたいと思います。その他にわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

 

スクラバーはメンテナンスや清掃は必要ですか?

 

定期的にメンテナンスをすることを推奨しています。充填剤・シャワーノズル・スクラバー内部に汚れが付着してしまうと、排気量だけでなく洗浄効率も落ち低下してしまいます。

 

その場合、維持費が高くなってしまうだけでなく、設置当初に想定していた効果が得られず、近隣住民からの苦情の再発に繋がってしまいます。定期的なメンテナンスには下記のようなメリットがあり

 

  • 安全性の保持
  • 環境負荷の低減
  • コストの削減
  • 不具合の早期発見
  • 設備の耐用年数の長期化

 

局所排気や排ガスの洗浄装置は年1回の自主点検が義務付けられている※1ため、都度専門業者に相談することをおすすめします。

 

(※1労働安全衛生法第45条、労働安全衛生法施行令第15条9項、 有機溶剤中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則) 

 

充填剤の交換頻度とその費用は?

 

使用環境や処理臭気によって大きく変化するのですが、交換頻度は12年に1度となっており、コストもあまりかからない特徴があります。

 

処理水の交換頻度とその費用は?

 

廃液の処理に関しては廃液処理施設の有無や産廃委託時のコストにより様々な為一概には言えません。

 

風量と対象ガス種類、目標値に応じてスクラバー装置を設計し、循環水量から廃液量を求めます。

 

スクラバーに不向きな臭気&施設はありますか?

 

水に溶けないガス=疎水性のガスや粉塵やオイルミスト、タール等が多い臭気全般には不向きとなっています。具体的には「フライヤー・有機溶剤・アスファルト・樹脂・セメント・塗装・カレー・スパイス」などといった臭気となります。

 

 

 

その他、どのようなご不明点もお気軽にお問い合わせください。

 

関連動画

関連サイト

製品・サービス紹介

PAGETOP