保護中: 活性炭脱臭装置

目次
活性炭脱臭装置の仕組みと効果 他脱臭装置との違いや選び方も解説
活性炭脱臭装置は幅広い工場や施設へ導入されている最も一般的な装置ですが、「実際にはどんな臭気や設備に適した装置なの?」という方が多いと思います。そこでこのページでは
このページで解決できること!
「活性炭がニオイを吸着できる仕組みを知りたい!」
「活性炭脱臭装置の役割や効果を知りたい!」
「活性炭脱臭装置の初期費用や維持費はどのくらい?」
「そもそも活性炭脱臭装置と他装置どっちがおすすめ?」
「実際にどんな施設・工場で使用されているの?」
といった疑問や悩みについてお答えしています。まずは活性炭脱臭装置がどんな装置かを解説しているので、参考にして頂ければと思います。
活性炭脱臭装置とは
活性炭脱臭装置とは、無数の微細な細孔をもつ活性炭に排気を通すことで、臭気成分を吸着し脱臭する乾式の脱臭方式です。
活性炭は脱臭技術として古くから使用されているため実績が多く信頼性があり、安価で加工しやすいことから、設計や既設ダクトへの導入がしやすいよう多彩な形状の商品が用意されており、多くの工場や施設で採用されている実績があります。
ただし、活性炭が吸着できる量には限界があり、限界(破過)を迎えると脱臭効果が急激に低下するため、定期的な交換が必要です。
また、高湿度の排気や粉塵を含んだ排気の場合は効果が低下しやすいケースもあるので、活性炭脱臭装置は万能というわけではありません。
なので、このページでは活性炭脱臭装置についての情報だけでなく、工場や施設の排ガスの種類によって最適な装置を選んでもらえるように、他装置との違いについても比較して紹介していきたいと思います。

活性炭脱臭装置の仕組みと図解を解説
活性炭脱臭装置は、活性炭の表面にある無数の細孔に臭気成分を取り込む「吸着」によって脱臭する仕組みです。
まずは吸着の仕組みを解説した上で、用途に合わせて選べる活性炭フィルターの種類(形状)について紹介していきたいと思います。
活性炭で臭気が除去できる仕組みと図解

・物理吸着の仕組み
活性炭の表面には無数の微細な細孔があり、排気がこの細孔を通過する際に臭気成分が内部表面に吸着します。薬液や燃料を使わずに脱臭できるため、装置構成がシンプルで取り扱いやすいのが特徴です。
ただし、臭気物質や有害物質の中には物理吸着との相性が悪いものがあり、脱臭効果が下がったり、活性炭フィルターの寿命が著しく短くなるため、対策したい物質に合わせて、物理吸着と化学吸着を使い分けます。
・化学吸着の仕組み
化学吸着とは、活性炭にあらかじめ薬品を添着させておき、対象物質を化学反応によって捕捉する方法です。物理吸着では取り切れない物質でも、薬品との反応を利用することで効率的に吸着できます。
対策したい物質に合わせて薬品は主に次の3タイプの添着にしています。
| 型番 | 対応するガス | 代表的な臭気物質 | 主な使用場面 |
|---|---|---|---|
| Type-A | 酸性ガス | 硫化水素・メチルメルカプタン など | 排水処理施設 |
| Type-B | 塩基性(アルカリ性)ガス | アンモニア・トリメチルアミン など | 動物舎 |
| Type-S | 特殊ガス | NOx・SOx・オゾン など | − |
活性炭脱臭装置と他脱臭装置の脱臭力と費用を比較
※工場や大型施設で使用するには脱臭力が低すぎる
脱臭装置は省いております。
活性炭脱臭装置は、初期費用が比較的安価で幅広い臭気成分に対応できる特徴がありますが、臭気濃度が高い排気では活性炭の交換頻度が上がり、ランニングコストが高騰しやすい傾向にあります。
吸着できる量に限界があるため、実は活性炭脱臭装置が長期的にコストパフォーマンスを発揮できる工場や施設は限られるというのが実情です。
活性炭のイニシャルコスト(初期費用:5段階評価)
| 装置名 |
活性炭脱臭装置 |
セラミックフィルター |
消臭剤スプレー装置 |
|---|---|---|---|
|
導入費用 |
4 |
3(安い) |
3(安い) |
| 装置名 |
蓄熱燃焼 |
触媒燃焼脱臭装置 |
直接燃焼脱臭装置 |
|
導入費用 |
5(高い) |
5(高い) |
5(高い) |
※コスト1〜2の工場や大型施設での使用に適さない脱臭装置は省いております。
活性炭は脱臭技術の定番で装置構成もシンプルなことから、大型脱臭装置の中では初期費用を抑えやすい特徴があります。既設の排気ダクトに組み込みやすい形状が多い点も、導入コストを抑えられる理由の一つです。
しかし、臭気濃度や排気条件を考慮せずに導入してしまうと『メンテナンス頻度が上がり、交換コストが高くなる』というケースも多く、追加での対策費用が発生しがちです。
セラミックフィルターは食品工場へ高い脱臭効率を発揮しやすいコンパクト・軽量で圧力損失が低い装置で、既設の排気ファンを交換せずフィルター形状のまま組み込むことができます。水やエアーといったユーティリティ設備も不要なので、付帯設備の工事費がかかりません。
消臭剤スプレー装置は本体価格が安価なうえ、臭気に合わせて薬剤と装置仕様を最適化することで、初期費用を最小限に抑えることができます。ただし、臭質と排気条件を見極める専門的な知識とノウハウが必要となるため、取り扱える企業が限られる装置です。
『蓄熱燃焼・触媒燃焼・直接燃焼』の脱臭装置に関してはどれも初期費用は高いですが、求められる脱臭効率が高い場合や、排ガス中の成分が他の処理装置では難しい場合に燃焼系の装置の使用を検討します。
活性炭のランニングコスト(維持費用:5段階評価)
| 装置名 |
活性炭脱臭装置 |
セラミックフィルター |
消臭剤スプレー装置 |
|---|---|---|---|
|
1年 |
3~4 |
3 |
3 |
|
5年 |
3~4 |
2(安い) |
2(安い) |
|
10年 |
3~4 |
2(安い) |
2(安い) |
| 装置名 |
蓄熱燃焼 |
触媒燃焼脱臭装置 |
直接燃焼脱臭装置 |
|
1年 |
4 |
4 |
5(高い) |
|
5年 |
4 |
4 |
5(高い) |
|
10年 |
5(高い) |
5(高い) |
5(高い) |
活性炭脱臭装置のランニングコストは、活性炭の交換費用と使用済み活性炭の処理費用が中心となります。臭気濃度が低い排気であれば交換頻度も少なく、中程度の維持費で対策可能な場合が多いです。
しかし、臭気濃度が高い排気や条件が合わない場合、活性炭が早く破過してしまうため交換サイクルが短くなり交換コストが高騰します。その場合は活性炭脱臭装置の導入が現実的ではなくなる場合があります。
セラミックフィルターの維持費は比較的安価なのですが、活性炭フィルターと同じで『高温多湿で粉塵が発生する排気』の場合脱臭フィルターの寿命が著しく短くなってしまうため、コストパフォーマンスが悪くなります。
消臭剤脱臭装置のランニングコストには消臭剤が含まれますが、フィルターのように交換費が高額ではないので、5年・10年といった長期で見ると維持費を抑えやすい傾向にあります。
『蓄熱燃焼・触媒燃焼・直接燃焼』に関しては、装置が大型化することと燃料使用量が多いことから初期費用及び維持費が高くなりますが、臭気ガスを安定的に高除去率で脱臭できるのは、燃焼系の脱臭装置であることが多いです。
活性炭のトータルコスト(総合計費用:5段階評価)
| 装置名 |
活性炭脱臭装置 |
セラミックフィルター |
消臭剤スプレー装置 |
|---|---|---|---|
|
総合計費用 |
3.5~4(中~高) |
3(中) |
2~3(低~中) |
| 装置名 |
蓄熱燃焼 |
触媒燃焼脱臭装置 |
直接燃焼脱臭装置 |
|
総合計費用 |
5(高い) |
5(高い) |
5(高い) |
コストが安い装置
コストが中程度の装置
コストが高い装置

風量によるコストの変化

脱臭装置は排気風量によってもコストが変化します。50㎥/min程度では活性炭やスクラバーも比較的安価な傾向がありますが、100㎥/minを超えるあたりからスクラバーや活性炭装置の価格が高くなる傾向があります。
また、1,000㎥/min以上の大風量となると活性炭やスクラバーも予算次第では視野に入りますが、消臭剤スプレーまたは、セラミックフィルターがコスト的に現実性の高い選択肢になります。
活性炭と他脱臭装置のおすすめ施設・工場
| 排ガス処理装置 | 脱臭方式 |
おすすめの施設 |
|---|---|---|
| 活性炭脱臭装置 |
乾式 |
香料工場、動物飼育舎、喫煙所 |
| セラミック脱臭装置 |
乾式 |
食品工場(ニンニク・カレー・スパイス・料理調理・焦げ臭・シロップ臭など)・香料工場・化学工場(有機溶剤) |
| 【新型】プラズマ脱臭装置 |
酸化 |
食品工場、タイヤ、ゴム工場、たばこ工場、飼料工場、鋳造工場、畜産工場、たい肥工場、油脂工場、化製場、ペットフード工場、製紙工場、廃棄物処理施設、コーンスターチ工場、汚泥処理施設 |
| スクラバー |
湿式 |
香料工場、製紙工場、汚水処理施設、化学工場、半導体工場 |
| 消臭剤スプレー装置 |
湿式 |
食品工場、金属加工工場、製缶工場、製鉄工場、廃棄物処理工場、自セメント工場、動車塗装工場、ゴム工場、化学工場 |
| 直接燃焼脱臭装置 |
燃焼 |
アスファルト工場、コンスターチ、廃棄物処理施設、樹脂製造工場、レンダリング工場、汚泥処理施設、堆肥工場 |
| 触媒燃焼脱臭装置 |
燃焼 |
印刷工場、塗装工場、インク製造、塗装乾燥炉、アクリル加工化学製品製造工場、フィルム加工工場、魚腸骨処理工場、ビール製造、堆肥工場 |
| 蓄熱燃焼脱臭装置 |
燃焼 |
印刷工場、化学工場、樹脂製造、化学製品製造工場、フィルム加工工場、塗装工場 |
工場や施設ごとにおすすめの脱臭装置をまとめてみました。こうしてみると活性炭脱臭装置は香料工場や喫煙所などの『低〜中濃度の臭気』が発生する場所に導入されています。
特に香料工場では、香料という性質上ニオイは強くても除去しやすい物質量自体は少ない傾向にあるので相性が良い特徴があります。
このほか、弊社ではリサイクルアルミ工場のアルミ溶湯排気や黒ニンニク製造工程などにも導入実績があります。
活性炭脱臭装置のメリット&デメリット
- 脱臭技術として長年活用される一般的な方式で幅広い臭気に対応している。
- 小~中程度の臭気濃度の排気に対しての実績が多い。
- 装置構成がシンプルで、既設の排気ダクトへの後付け導入がしやすい。
- フィルター・ハニカム・粉末・破砕粒形など多彩な形状から、対策場所・風量・臭気質・コストに合わせて選定できる。
- 取扱業者が多く供給や価格が安定している。
- 臭気濃度が高い排気では脱臭効率が足りず対策しきれない可能性がある。
- 高音多湿の排気の場合、脱臭効果が低下してしまうケースがある。
- 粉塵やオイルミストが多い排気では目詰まりを起こし、脱臭機能が低下しやすい。
- 使用済み活性炭フィルターの交換作業と処理が必要となる。
- 大風量排気の場合は劣化が著しく激しくなりランニングコストが高騰する。
活性炭脱臭装置がおすすめの工場・施設
- 排気が高温・多湿・大風量に該当していない
- 低〜中濃度の臭気を処理したいと考えている
- 既設の排気ダクトに後付けで脱臭対策をしたい
- 初期費用を抑えて脱臭対策を始めたいと思っている
- OA(外気導入)への臭気侵入対策や、喫煙室・室内環境の対策をしたい
- ユーティリティ設備を用意できない工場や施設
- 高い脱臭効率が必要
活性炭脱臭装置をおすすめしない工場・施設
- 高濃度の臭気対策をしたいと考えている
- オイルミストや粉塵を含む排気の対策がしたい
- ランニングコストをなるべく抑えたいと考えている
- フィルター交換などの定期的なメンテナンス体制を確保しにくい方
- 可燃物のため不燃性が求められる場所では使用できない
- 装置が大型化しやすいため、スペースや耐荷重に制限がある
あらゆる工場施設・臭気に対して最適な脱臭装置を選定。
臭気を数値化・ミエル化することで、工場&施設排気の悪臭問題を理論的に解決いたします!
『コスト面への配慮・事前の効果テスト・既存脱臭装置を利用した臭気対策』など、多彩な提案力が弊社の強みです。まずはお気軽に臭気対策のプロである、カルモアへご相談ください。

活性炭脱臭装置の導入事例
当社が活性炭脱臭装置を導入することで、臭気問題を解決した事例を2つ紹介していきたいと思います。
1:リサイクルアルミ工場・アルミ溶湯排気

|
脱臭効率 |
|
![]() |
|
![]() |
|
STEP1
状況把握
臭気調査
STEP2
苦情の
原因特定
STEP3
臭気の
ミエル化
STEP4
脱臭効率
のテスト
STEP5
脱臭装置
の選定
STEP6
脱臭装置
を導入
2:オフィスビル・テナント喫煙室のタバコ臭

|
脱臭効率 |
|
![]() |
|
![]() |
|
STEP1
状況把握
臭気調査
STEP2
対策の選定
STEP3
装置選定
ご提案
STEP4
装置設置
STEP5
効果測定
活性炭フィルターの種類(形状)
カルモアでは、対策場所・風量・臭気質・コストに合わせて選べるよう、複数形状の活性炭フィルターをご用意しています。
| 商品名 | 材質 | 推奨風速 | 脱臭力 | コスト | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| 狂着フィルター | 不織布 | 〜2.5m/sec | 弱 | 低価格 | OA(外気導入)対策・喫煙室排気 |
| 狂着フィルターΦ | 不織布+発泡ウレタン | 〜1.0m/sec | 弱 | 低価格 | 住宅24h換気口・アネモ吹出口 |
| コルゲートハニカム | 活性炭ペーパー | 〜2m/sec | 中 | 中価格 | 各種排気臭対策 |
| フレックスカーボン | 発泡ウレタンシート | 〜2.5m/sec | 中 | 低価格 | OA(外気導入)対策 |
| カルソーブ(破砕炭) |
金属製容器 FRPなど |
〜1m/sec | 強 | 中~高価格 | 大排気量の本格脱臭 |
※製品の仕様は予告なく変更させて頂く場合がございます
活性炭脱臭装置のQ&A
活性炭脱臭装置の疑問を1つずつ解消していければと思います。こちらで解決できないその他の不明点についてはカルモアへお気軽にお問合せください。
活性炭の交換頻度とその費用は?
使用環境や臭気濃度によって大きく変化します。臭気濃度が高い排気ほど活性炭が早く破過するため、交換サイクルが短くなります。
風量と対象ガスの種類、目標値に応じて必要な活性炭量を設計し、交換サイクルを見積もります。
破過(はか)とは何ですか?
活性炭が吸着できる限界を迎えた状態のことです。破過を迎えると臭気成分が吸着されずに通過してしまうため、脱臭効果が急激に低下します。
破過のタイミングは臭気濃度・風量・湿度などの条件で変わるため、計画的な交換スケジュールの設計を推奨しています。
活性炭に不向きな臭気&施設はありますか?
粉塵やオイルミスト、タール等が多い排気は目詰まりの原因となるため不向きです。
また、アンモニアなどの分子量が小さい臭気成分は物理吸着だけでは捕捉しにくいため、添着炭の使用や他方式との組み合わせを検討します。その他、どのようなご不明点もお気軽にお問い合わせください。
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