水産飼料工場へ脱臭装置の導入で、臭気対策&生産量増加に貢献!

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臭気成分
アンモニア、アセトアルデヒド系、硫化水素、プロピオン酸、ノルマル系、イソ吉草酸
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発生場所
汚泥乾燥機 コンビナート
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導入企業
コンビナート
今回ご紹介するのは、マグロやマダイなどの餌を製造している水産飼料工場における、脱臭装置導入のご相談事例です。
こちらの工場では、これまで「スクラバー脱臭装置」と「散水システム」を併用して臭気対策を行っていました。しかし、装置が非常に大型でスペースを取ってしまっていたことに加え、薬液使用による維持コストの高さや排水処理の負担が課題となっていました。
そんな中、展示会でカルモアの「注入式低温プラズマ脱臭装置」をご覧いただき、以前ペットフード工場で好結果を得ていた実績にご興味を持たれたことをきっかけに、お問い合わせをいただきました。
実際に行ったデモテストでは、最大97.6%という高い脱臭効果を確認。装置の設置スペースも従来のわずか数分の一に抑えられることから、脱臭効果だけでなく「生産スペースの拡張」「業務効率化」「ランニングコストの削減」など、経営面にも大きなメリットをもたらす結果となりました。
この記事では、課題解決に至るまでの経緯や提案内容、導入による効果を詳しくご紹介します。
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水産加工工場様の課題と目的
本案件は、商社が主催する展示会でカルモアのブースをご覧いただいたことがきっかけでした。
当社が展示していた「注入式低温プラズマ脱臭装置」に関心を持たれたお客様は、水産飼料工場の臭気対策を検討しており、従来のスクラバーでは改善しきれない課題を抱えていらっしゃいました。
特に、水産飼料を製造する本工場では原料に魚を使用しているため、アミン系・脂肪酸系の強い臭気が発生しやすく、これらは周辺環境にも影響を与えやすい特性があります。
また、既存の散水システムは臭気の冷却や粉塵対策として稼働していましたが、10m×10m×20mという大規模設備であり、限られた工場のスペースをかなり圧迫していました。

展示会後、実際に現場調査とデモテストを行い、カルモアの「注入式低温プラズマ脱臭装置」の効果を体感いただいたことで、正式な検討を進めていただくこととなりました。
水産加工工場様が抱えていたお悩み
既存の脱臭装置の大きなサイズと高いランニングコストによって工場経営を圧迫…
既存のスクラバー脱臭装置は、臭気をある程度抑制できていたものの、装置の大きさが生産ラインの動線を圧迫し、工場のレイアウト効率を下げていました。
また、薬液を使用するために定期的な補充や濃度管理が必要で、作業員の方への負担も少なくありませんでした。
加えて、排水が多く発生することで、処理施設への負担や環境への影響も懸念されており、より省スペースでクリーンな仕組みが求められていました。
これらの背景から、カルモアでは「高い脱臭効果」と「運用のしやすさ」を両立できる新しい方式として、注入式低温プラズマ脱臭装置をご提案しました。
「注入式低温プラズマ脱臭装置」の特徴
カルモアがご提案した「注入式低温プラズマ脱臭装置」は、空気中の酸素をプラズマ放電によって活性化させ、強力な酸化反応で臭気成分を分解・無害化する画期的な脱臭装置です。
熱を使わない低温プラズマ方式のため、熱や湿気を扱う水産飼料工場のような環境でも安定稼働が可能です。
さらに、一般的な薬液スクラバーと異なり、薬液や水を一切使用しないため、排水処理が不要で維持管理が容易。また、粉塵や湿度の高い環境にも対応できる設計のため、水産加工やペットフード工場など、臭気の種類が多様な現場にも最適となっています。
装置は約3m×2m×2mと非常にコンパクト。従来の大型設備を撤去したあとも、十分なスペースを確保できることから、空いたスペースを倉庫や製造エリアとして再活用することが可能です。
水産加工工場様へのプラズマ脱臭装置導入による効果
実際に現場で実証テストを行った結果、注入式低温プラズマ脱臭装置は、従来の方式では実現できなかった高い脱臭性能と運用効率を発揮することがわかりました。
単なる「ニオイの低減」にとどまらず、生産スペースの有効活用や運転コストの削減など、工場全体の最適化にも寄与することが可能です。ここでは、今回の提案で特に評価された3つの主な効果について詳しくご紹介します。
効果1:最大97.6%の脱臭効果で苦情を未然に防止

現地で行った2日間のデモテストでは、マダイの餌製造時に最大97.6%、アユの餌製造時にも90%近い脱臭効率を確認。
これにより、周辺住民や近隣施設からの悪臭苦情の発生リスクを大幅に低減できることがわかりました。さらに、臭気拡散シミュレーションでも効果が確認され、地域環境への安心感が高まりました。
プラズマによる酸化分解は臭気の原因成分そのものを除去するため、長期的にも安定した効果が期待できます。
効果2:コンパクト設計で生産スペースを再活用

工場においては、10m×10m×20mの散水システム、さらには大型の「スクラバー脱臭装置」を設置していたため、作業動線や倉庫スペースを圧迫していました。
今回の「注入式低温プラズマ脱臭装置」のサイズは約3m×2m×2mと非常にコンパクト。装置を約1/10のサイズほどに縮小できたことで、空いたエリアを新たな倉庫や製造スペースとして有効活用できるようになりました。
効果3:薬液・排水不要でランニングコストを削減

薬液スクラバーでは、年間を通して薬剤費・排水処理費がかかり、運転コストが課題となっていました。
しかし、プラズマ脱臭装置では薬液を一切使用しないため、環境負荷の軽減とコストの削減を同時に実現。
また、排水設備のメンテナンスが不要となり、担当者の作業負担も軽減されました。結果として、工場運営全体のコスト構造を改善し、長期的な経済的メリットをもたらすことが可能です。
まとめ
今回の事例では、臭気対策だけでなく「スペースの有効活用」「コストの最適化」「業務効率化」という複合的な課題を、注入式低温プラズマ脱臭装置の導入によって解決するご提案をさせていただきました。
現在は、デモテストの結果にご満足いただき、現在は正式な導入に向けた検討が進行中です。
カルモアでは、単に装置を販売するだけでなく、現場の課題を踏まえた最適な脱臭方式の提案・実証・コンサルティングまでを一貫して対応しています。
今後もカルモアは、業種・環境・課題に合わせた最適なソリューションをご提案します。臭気対策や空気環境改善でお悩みの際は、ぜひカルモアまでお気軽にご相談ください。日本全国対応で、海外もご相談に応じます。



















