高級ホテルの悪臭苦情を厨房排気用脱臭装置で解決した事例

ニオイの強いイタリアン（ピザ窯）などの臭気対策 隣接するマンションから既に苦情が発生している 限られた省スペースに脱臭装置の設置する必要がある

 

---

 

厨房排気に特化した脱臭フィルター「ゼオガイア」を設置 フィルターを通常より多い6層で実装することで強力臭気も脱臭 ダクトを延長することで排気口の位置を変更

高級ホテルのお客様の課題と目的

今回ご依頼をいただいたのは、京都府にある一流ホテル。京都でも都心部にあり、ホテル周辺は一般住宅も立ち並んでいるエリアに位置しています。

ある日、ホテルに隣接するマンションの住民から「コゲ臭い」とのクレームが発生。ホテル側でも屋上にある排気ダクトの向きを隣接するマンションから離すなどの対策を講じましたが、同時にニオイの原因となっていると予想されるイタリアンレストランの営業を休止することに。その後、当社に対して臭気対策のご依頼をいただきました。

高級ホテルで行った厨房排気の脱臭対策

まずは、苦情となってしまったニオイはどこから発生しているのかを調査。すると、ホテル側が予想していたように、やはりイタリアンレストランの排気が異臭の原因であることがわかりました。

このイタリアンレストランでは、ピザ窯を設置しており、ピザを焼く際のニオイが苦情の原因となっていました。

厨房排気には、近年人気となっている水フィルターが設置されていました。しかし、この水フィルターに脱臭機能は備わっていますが、強い臭気を抑えるまでには至らず、ニオイが強いまま屋上の排気口から周辺に拡散されてしまっている状況でした。

この状況を受け、当社では脱臭装置の設置のご提案をさせていただきました。

厨房へ脱臭装置設置後に臭気判定士による臭気測定を実施！

次に、実際にどれくらいの強さの臭気が発生しているかを把握するため、臭気判定士が排出臭気の測定を行いました。

臭気測定では、イタリアンレストランにおいて3つのパターンで厨房をデモで稼働していただきました。3つのパターンは、最も忙しい時間帯を想定した「フル稼働」、やや忙しい時間帯を想定した「7~8割稼働」、あまり忙しくない時間帯を想定した「2~3割稼働」です。

デモ稼働を行なっていただき、屋上にある排気口において排出臭気を測定。すると臭気濃度は、「2~3割稼働」で約1600、「フル稼働」で16000と非常に強いものでした。

臭気の強さに適した脱臭フィルター「ゼオガイア」を設置！

今回のホテルが立地するエリアは、市が制定する景観ガイドラインの影響で、建築物の高さが厳しく制限されていました。そのため、新たに設置する脱臭装置もその基準を超えないよう、コンパクトなものが求められました。そこで当社では、省スペース・軽量化設計のゼオガイアの設置をご提案しました。

ゼオガイアは、コンパクトながら臭気苦情抑制率99.1％(※)と、納入後に臭気苦情が発生するケースが極めて少ない特長を持つ厨房排気用セラミック脱臭フィルターです。

(※) 稼働半年後までに臭気苦情が発生しなかった件数の割合。2020.10時点。

さらに、今回のような屋上だけでなくスペースや耐荷重に制約のある天井裏などのスペースにも問題なく設置が可能。圧力損失が低く、ファンへの負担が最小限のため省エネ設計を実現しています。また、設置もメンテナンス作業も容易なロングライフ設計のためコスト削減にも寄与してくれる脱臭装置です。

苦情回避のため6段のフィルターを実装！

通常は2~3段のフィルターのところ、臭気測定の数値、さらにコスト面を鑑みて、当社では臭気強度の平均値から4段のフィルター実装をご提案させていただきました。

しかし、お客様の方でさらに脱臭力を強化したいとのことで実際には6段のフィルターを実装。当社では、お客様のご予算に合わせて最適なフィルター数をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

排気ダクトを延長して隣接マンションに配慮！

厨房排気用セラミック脱臭フィルター「ゼオガイア」の設置に加え、排気口の場所も変更させていただきました。

以前は、排気口が隣接マンションの方に近かったため、ダクトをさらに延長して排気口を隣接マンションからさらに遠い場所に移動しました。

導入後の効果

入口では25,000だった臭気が出口では500に！

厨房排気用セラミック脱臭フィルター「ゼオガイア」の設置後に、再度臭気測定を実施しました。厨房排気の入口では25,000だった臭気が出口では500までに軽減。見事、強力な脱臭を実現することができました。

これにより、休止していたイタリアンレストランも無事に営業を再開することができ、お客様にも大変喜んでいただくことができました。