絶縁体製造の機械工場様へゼオガイア導入でコストもスペースも大幅カット!

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臭気成分
クレゾール、アルデヒド系、フェノール
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発生場所
乾燥機稼働した際の加熱時
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導入企業
機械工場
絶縁体を製造する機械工場にて、カルモアのセラミックフィルター式脱臭装置「ゼオガイア」を導入しました。
本工場においては、これまでに大きな燃焼式脱臭装置(RTO)を使用していましたが、「ランニングコストが高い」「装置が大きすぎてスペースを取る」という悩みがあり、今回ゼオガイアへ切り替えることで、運転コスト・メンテナンスコスト・設置スペースのすべてを大幅に削減することができました。
この記事では、この事例の詳細について詳しく説明していきます。
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絶縁体製造(機械工場)様のご依頼の経緯
今回ご相談をいただいたのは、茨城県日立市で絶縁体の製造を行っている機械工場さまです。
工場では長年、燃焼式脱臭装置(RTO)を使用してきましたが、稼働に必要な燃料コストが増加し続けており、ランニングコストが年々重い負担になっていたそうです。
また、既存装置はサイズも大きく、設置スペースを大きく占有していることが現場の悩みとなっていました。
そんな中、「脱臭能力を落とさず、もっと扱いやすくコストも抑えられる装置がないか」と模索する中で、カルモアを見つけてくださりご連絡をいただきました。
工場の周辺には住宅もあり、脱臭能力の高さは絶対条件。そのうえで、安全性の観点から「不燃性フィルターを使える方式が良い」というご希望もありました。
このように、依頼の段階から課題が明確だったため、カルモアとしても現場に最適な方式を提案するため、ヒアリングと排気状況の確認を丁寧に行いながら進める流れとなりました。
絶縁体製造(機械工場)様の目的
工場で問題となっていた臭気は、絶縁体を乾燥させる工程で発生する排気臭でした。
乾燥機が稼働し、加熱した際に発生する臭気には、クレゾール、フェノール、アルデヒド類といった悪臭防止法でも規制対象となる強い臭気物質が含まれており、排気が外部に漏れると周辺住民からの苦情につながる可能性があります。
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直接 燃焼脱臭装置 |
蓄熱式 燃焼脱臭装置 |
触媒式 燃焼脱臭装置 |
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|---|---|---|---|
| イニシャルコスト | 60,000千円 | 66,000千円 | 60,000千円 |
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ランニングコスト (年間ならし) |
24,000千円 | 6,500千円 | 7,500千円 |
既存のRTOは高い脱臭能力を持っているものの、「燃焼方式」であるがゆえに燃料費が非常に高く、工場では運転時間が長くなるほど負担が増していく状況でした。
また、装置自体が大型でメンテナンススペースも必要になるため、設置場所の制約もある状態。
さらに、安全性の観点から「不燃性フィルター」を求めていましたが、市場に出回っている脱臭装置の多くはその条件を満たしておらず、選択肢が限られていた状態でした。
「安全性は妥協できない。でも燃料コストも抑えたい。脱臭能力もしっかり確保したい」こうした複合的な課題を満たす装置を探している段階で、カルモアにご相談いただきました。
絶縁体製造(機械工場)様へ行った臭気対策
今回の工場では、臭気の成分・周辺環境・運転状況・コスト課題など、考慮しなければならない要素が多くありました。
そこでカルモアでは、現場を丁寧に確認しながら、脱臭能力とコストバランスの両立が可能な方式を段階的に検証し、お客様の条件を満たす最適解を導き出していきました。以下は実際に行った3つの対策です。
対策①:セラミックフィルター式脱臭装置「ゼオガイア」を提案
まず、臭気物質の種類や排気量、安全要件、そしてコスト面の希望を踏まえ、カルモアが提案したのはセラミックフィルター式脱臭装置「ゼオガイア」でした。
ゼオガイアは燃料を使わず、電気のみで稼働できるため、燃焼式のRTOに比べてランニングコストを大幅に削減できます。
また、不燃性のセラミックフィルターを使用しているため、工場が求めていた“安全性”の条件も問題なくクリアできます。
さらに、ゼオガイアは“必要なときだけ運転できる”のが大きな強み。RTOのように常に高温状態を維持する必要がないため、ムダな運転が発生しません。
その分フィルターの寿命を延ばすことにもつながり、長期的なメンテナンスコスト削減にも寄与します。
対策②:実排気を使用したデモテストを実施

提案後は、実際の排気でどこまで脱臭できるかを確認するため、デモ機を現場へ持ち込み、排気ダクトから直接デモ機へ排気を導いてテストを行いました。

臭気の入口濃度は平均約7,500。これをゼオガイアのフィルターに通すと、出口濃度は平均130まで大幅に低下。結果として98%以上の脱臭効率を確認することができました。
この結果は、お客様が求めていた「臭気指数27(=臭気濃度500)」という基準も余裕をもってクリアする数値であり、現場担当者の方からも「これなら問題ない」と納得いただける内容でした。
机上の計算ではなく実排気で効果を確認することで、導入後のイメージを正確に共有することができました。
対策③:ゼオガイア本体を導入し、稼働開始
デモテストの結果にご納得いただき、本導入へと進みました。運転開始後は、期待していた通りの効果が得られており、ランニングコストは大幅に低減。
フィルター交換も工場の担当者が自分たちだけで実施できるため、メンテナンスの負担も大きく減りました。
また、装置サイズがRTOの約1/10になったことで、設置スペースにゆとりを生むこともできました。省スペース化と運用のしやすさ、その両方を実現できたことは、工場にとって大きなメリットとなりました。
絶縁体製造(機械工場)様へ導入したゼオガイアの特徴
ゼオガイアは、機械工場排気に含まれるVOC臭気にも高い効果を示す、カルモア独自のセラミックフィルター式の脱臭装置です。
フィルター内部には特殊触媒が固定化されており、臭気成分を吸着・分解することで脱臭を行います。燃料を使わないため、RTOと比較するとランニングコストが圧倒的に低いのが特徴です。
また、装置は非常にコンパクトかつシンプルな構造で、設置工事の負担も少なく、スペースに余裕がない工場でも導入しやすい仕様になっています。
耐久性の高いセラミックフィルターは長寿命で、交換作業も現場担当者だけで完結するため、メンテナンスにかかる作業量とコストの両方を抑えることが可能です。
幅広い臭気成分に対応できる汎用性もあり、化学工場・食品工場・機械工場など、さまざまな現場で採用が進んでいます。
まとめ
今回の機械工場の事例では、「ランニングコストを抑えたい」という明確な課題がありましたが、ゼオガイアを採用することで燃料代の大幅削減に成功しました。
さらに、装置サイズが1/10になることで工場スペースにも余裕が生まれ、メンテナンスのしやすさなど運用面のメリットも多く、お客様に非常にご満足いただける結果となりました。
臭気対策は「コストをかければ解決できる」というものではなく、現場の臭気成分・排気量・運転方法に合わせて最適な方式を選ぶことが重要です。
もし、機械工場や製造現場で臭気対策にお困りでしたら、まずは一度カルモアにご相談ください。日本全国対応で、海外もご相談に応じます。



















