ケーブル製造する機械工場にて悪臭リスクを抑制、最大2,000万円のコスト削減に貢献!

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発生場所
乾燥機稼働した際の加熱時
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導入企業
機械工場
今回ご紹介するのは、東北地方にあるケーブル工場の「工場移転に伴う臭気対策」をカルモアが臭気アセスメントによってサポートした事例です。
元々、現在使用している工場(A工場)では、ケーブルを塗装・焼き付けする工程で発生する臭気が原因となり、過去に周辺から苦情が出ていたことがありました。そのため、新しい移設先(B工場)でも同じようなトラブルが発生しないか、お客様は大変不安を感じておられました。
そこでカルモアでは、実際に臭気の強さを測定するアセスメントと、移設先での臭気がどのように飛ぶかを予測する拡散シミュレーションを実施。結果として「移設する設備が1台であれば脱臭装置は不要」ということが判明し、無駄な大型脱臭装置の導入を回避できました。
本来なら1,000〜2,000万円ほどかかるはずだった装置導入が、アセスメントの費用(約200万円)のみに抑えられ、コストを“1/10”にまで削減。お客様から大変喜ばれた事例となりました。
工場移転や増設で臭気対策に悩む企業にはとても参考になる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
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ケーブルを製造する機械工場に行った対策
臭気の性質や強さは、設備や運用方法によって大きく変わります。そこでカルモアでは、まず現状の臭気の状態を正しく把握し、移設後にどんなリスクがあるかを見える化するための調査を行いました。
その上で、必要な場合にどの対策が最適なのかを段階的に検討しています。
対策①:臭気アセスメントでニオイの正体を可視化

カルモアでは、まずA工場に専門の臭気判定士が訪問し、塗装工程と焼き付け工程それぞれの臭気を採取して数値的に分析しました。
どの工程からどれほどの臭気が出ているのかを客観的に測定することで、臭気の強さと発生源を正確に把握できるためです。
調査の結果、実際には塗装工程の方が強いニオイを発していることが明確になり、また既存の燃焼式脱臭装置は温度が立ち上がる前に運転すると不完全燃焼を起こし、逆に強い臭気に変化してしまう可能性があることも判明しました。
これらの分析を踏まえ、移設後に必要となる脱臭方式を検討した結果、風量や臭気レベル、運用面からみて「ゼオガイア」が最も適しているとの結論に至りました。
ゼオガイアは必要に応じて台数を増やすだけで性能を柔軟に拡張でき、過剰投資を防ぎながら目的を十分に達成できる点も大きなメリットとなりました。
対策②:臭気拡散シミュレーションで移設先のリスクを診断

次に、移設先のB工場で臭気がどの方向へ、どの程度飛散するのかを把握するため、カルモア独自の拡散シミュレーション「カルモス」を用いて解析を行いました。
排気の位置や高さ、風量など移設先の設備条件を細かくヒアリングし、A工場で取得した臭気データと組み合わせて近隣へどのように臭気が拡散するかを予測。
シミュレーションの結果、移設先周辺の住宅地のうち、西側において悪臭トラブルが発生しやすいことがわかりました。
また、移設する設備は複数台ありますが、まずは一部の設備のみを移す計画だったため、設備を1台移設した場合と2台移設した場合の両方で解析を実施。
その結果、設備が1台だけなら脱臭装置は不要で、苦情レベルの臭気にはならないことが明確になりました。こうした客観的なデータにより、お客様は安心して移設を進められるようになりました。
対策③:ゼオガイアのデモテストで効果を確認

一方で、今後移設する設備が2~3台になる可能性もあるため、その際にゼオガイアが十分な脱臭性能を発揮できるかどうかを確認するため、実排気を使用したデモテストも行いました。
実際の排気をゼオガイアに通し、臭気の下がり方や脱臭効率を詳細に測定します。テストの結果、ゼオガイアは必要以上の過剰脱臭をせず、目的とするレベルまでしっかり臭気を低減できることが確認できました。
風量の規模や臭気の強さを考えても、ゼオガイアはコストと性能のバランスに優れており、「必要最低限の台数で無駄なく対策できる」という点がお客様のニーズに非常にマッチしていました。
アセスメントだけでなく、こうした実機による検証を行ったことで、お客様は移設後の運用イメージをより明確に持つことができ、導入後のリスクも大きく軽減することができました。
機械工場様へ検討頂いたゼオガイア脱臭装置の特徴

ゼオガイアは、工場排気を高効率脱臭できる、カルモア独自のセラミックフィルター式脱臭装置です。
セラミックフィルターは臭気成分を吸着することで脱臭を行うため、燃料を使う燃焼装置などと比較するとランニングコストが圧倒的に低いのが特徴です。
また、装置は非常にコンパクトかつシンプルな構造で、設置工事の負担も少なく、スペースに余裕がない工場でも導入しやすい仕様になっています。
耐久性の高いセラミックフィルターは長寿命で、交換作業も現場担当者だけで完結するため、メンテナンスにかかる作業量とコストの両方を抑えることが可能です。
幅広い臭気成分に対応できる汎用性もあり、化学工場・食品工場・機械工場など、さまざまな現場で採用が進んでいます。
ケーブルを製造する機械工場様への臭気対策まとめ
今回のケースでは、臭気アセスメントと拡散シミュレーションを実施した結果、本来であれば1,000〜2,000万円かかる大型脱臭装置の導入が不要であると判明し、わずか200万円程度のアセスメント費用だけで問題を解決できました。
カルモアでは、「本当に装置が必要なのか?」「どれくらいの性能が必要なのか?」「過剰投資にならないか?」といった疑問に対し、科学的な根拠をもって最適解をご提案できます。
工場移転や増設を予定している企業様で、「移転先で苦情が出ないか不安…」「脱臭装置を入れるかどうか判断したい」といったお悩みがありましたら、ぜひ一度カルモアにご相談ください。日本全国対応で、海外もご相談に応じます。



















